スローモーション4・・kei.i・・

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A「慧くん、あの、」




ボタンを外す手を止めない彼。
かなり深いところまで、ぷちん、ぷちんと外れたところで、


彼の手がするりとシャツの中に入ってきた。




A「待って、だめ、」




もう一方の手が、スカートを少しめくって太ももを撫でる。



A「や、」


思わず声が出て、体がぴくんと動く。
その時慧くんがぱ、と顔を上げた。









慧「………やっぱり今日資料室にすればよかった」


いやそんなこと、真面目な顔で言われても。
なんだかおかしくて、思わず吹き出してしまった。






A「ふは、今からは無理でしょ、だーめ」


半分倒れていた体をえい、って起こして座り直す。








慧「だめかなぁ」



A「授業中ですから」








乱れた服を片手で抑えて、慧くんのおでこに指でつん、って触れた。



A、学級委員みたいなこと言ってる、て慧くんが笑う。






.







慧「ふふ、消えてたから付け直した〜」




彼は満足そうに鎖骨の下のしるしを撫でて、私のシャツのボタンをひとつひとつ留め直した。




慧「誰にも見せちゃだめ、しまっとこ」




A「見せないもん…」




慧「ふふ、」








ボタンをきちんと上まで留めたら、慧くんはもう一度、私の手を握って隣に座った。









A「慧くんのCD、いつ買えるの？」



慧「あ、発売日？11月14日に決まったよ」


A「そんなに先なんだ…あ、ねぇ他のメンバーは誰なの？大ちゃんは？」



慧「大ちゃんも一緒だよ。あと山田とか、」



A「え！山田くんも？」




慧「なんでそこ反応するの」



慧くんが拗ねたみたいにむーって唇を尖らすから、思わず笑ってしまう。





.




青空の下で、久しぶりのおしゃべり。






楽しい時間は、あっという間に過ぎていく。

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