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「今日はもう遅いから、館内の案内だけにするね。詳しい業務の説明とかは明日ね！」
A「分かりました」
宿の主人、花枝さんは私より一回り歳上で、まだお子さんが小さいのでこの宿で寝泊まりはしていないらしかった。
一通り館内の説明を終えた後、ぎしぎしと鳴る急勾配の階段を登り、2階の1番奥の個室に案内された。
一階の共用スペースは板張の床で洋室みたいだったけど、2階は元の民家の雰囲気を生かした和風の作りになっていた。
「ごめんね、ちょっと狭いけど好きに使って？」
A「ありがとうございます」
襖を開ける。中は6畳もないくらいの和室だった。でも思ったより広くて良さそう。
その時、階段の下で声がした。
「花枝さーん！雨どいの補修終わった！」
鼻にかかったような特徴的な声だ。花枝さんが「あ、けいくんだ」と小さく呟いた。
「今行くー！じゃぁAちゃん、今夜はゆっくりしてね。23時くらいまではいるから、何かあったら声かけて」
花枝さんは忙しそうに階段を降りていった。
すごいなぁ。まだ若いのに、家庭もあるのに、こんな素敵な宿を切り盛りしてるなんて。
私には到底できなそうなことばかりで、途方もない気持ちになった。
.
もとは民家だっただけあって、建物の防音性はあんまりないみたいだ。
階段の下から聞こえてくる花枝さんの話し声をBGMに、とりあえず部屋着に着替え始めた。
『ごめんね、こんな時間にお願いしちゃって』
『いつでも呼んでよ。例の雨漏りの部屋は大丈夫そう？』
『わ、そうだった。夕方見た感じは大丈夫そうだったんだけど、念のため見てきてもらおうかな』
『おっけー』
さっきの男の人と話してるみたい。花枝さんと私以外にもスタッフがいるんだっけ？
住み込みで働けるならなんでもいいやと思って、宿のHPもろくに見ていないんだよなぁ。
そのうち何やら外国人のお客さんの声が聞こえてきて、花枝さんが対応を始めた。
ぎしぎし、と階段が揺れる音。
誰かが階段登ってるなぁ、と完全に下着姿になりながら呑気に思っていたら、不意に部屋の襖が開いた。
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ゐ(プロフ) - スロモからあっという間に時が経ちましたが、今年もちゃみさんの大ファンです！ビタシュガ続きの展開も楽しみにしています！ (2022年1月3日 0時) (
レス) @page47 id: e880b33f36 (このIDを非表示/違反報告)
青空(プロフ) - やっと、慧くんがいい感じですね。 (2022年1月1日 20時) (レス) @page47 id: a1f6031022 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゃみ
| 作成日時：2021年5月1日 15時
