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少し休もうか、と話しながら歩いていたところで、広場の奥の方に小さな運河が流れているのが見えた。
足を止め、橋の欄干にもたれて川を見下ろす。
その小川は小さいながらもひっきりなしに小舟が着いて、商人たちが忙しそうに荷物を積み下ろしていた。
A「街の裏側にこんな活気のある場所があったなんて知らなかったな。慧はこの辺よく来るの？」
慧「うーん今日はけっこう久しぶりかな？ガキの頃とかよく来たよ、かーちゃんの買い出しに付き合ったりして」
A「そうなんだ」
彼から家族の話が出るの初めてな気がした。
瞬間、どき、と胸が反応したのは、
その時まで忘れかけていた涼介の言葉が、ふいに頭の中に過ったから。
.
『本当に知ってる？彼がどこに住んでいて、今までどう生きてきたか、全て』
.
さっきの会話の中で、心に小さく引っかかっていたことを聞いてみることにした。
A「慧…、」
慧「んー？」
A「り、臨時収入ってさ、何かあったの？」
慧「へ？別に大したことじゃないけど。近所の片付け手伝わされてさ、それでお礼にってもらっただけ」
A「そっか…ありがとうね。これ、大切にする」
慧「ふふ、たいしたものじゃないけど」
一度取り出した絵葉書を、もう一度胸元に仕舞って、思わずこくりと唾を飲み込んだ。
もう少し、核心に迫りたくなった。
.
A「慧の住んでる集落ってさ、どのくらい人が住んでるの？」
慧「へ？なんで？」
ぽかん、と口を開けた慧がこちらをまっすぐ見つめてくる。
急にドキドキと鼓動が脈打ち始めた。
A「いや、その…神社の裏の集落にはね、何十年も前から誰も住んでない、って言ってる人がいたから…」
慧「はぁ？何それ超失礼！俺が住んでるっつーの」
そう言うと彼は、ころころとおかしそうに笑った。
A「はは、そうだよねぇ…」
つられて何となく一緒に笑う。
今、うまくはぐらかされたのかな。
でも彼の笑顔に、嘘はないようにも思えた。
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ばるとくJUMP(プロフ) - はじめまして！私はもともと、ミステリアスでファンタスティックな作品が好きなので、この作品は本当にストライクです！しかも、伊野尾ちゃんと山ちゃんというくみあわせが作品にマッチしていて、すぐにのめり込みました。続きがもう待ち遠しいです!!!!!!!!! (2020年1月28日 20時) (
レス) id: a73addc012 (このIDを非表示/違反報告)
中島理沙(プロフ) - この作品、とっても素晴らしいです!!! これからも応援しています!!! あ！ちなみに同じく私もPARADEロス激しい状態です笑笑 (2020年1月27日 6時) (レス) id: 848933ac82 (このIDを非表示/違反報告)
伊野尾様Love.@七星 - 慧の正体…、いつ分かるのでしょうか…！！読んでてとてもドキドキします…！w (2020年1月18日 23時) (レス) id: e41447f8a9 (このIDを非表示/違反報告)
伊野尾様Love.@七星 - 初めまして！今作の『はな壱もんめ』！！私がPARADEのアルバムの中で一番好きな曲で！！すぐさま見てしまいました…ww。しかも主は我が推しのいの様！！楽しめる予感しかしませんw先、とてもとてもとても気になるので更新お願い致します！ (2020年1月11日 8時) (レス) id: e41447f8a9 (このIDを非表示/違反報告)
この(プロフ) - 新作おめでとうございます！更新頻度が高くて凄く嬉しいです！ちゃみさんの作品の中で珍しいジャンルですごくどきどききゅんきゅんしながら読んでいます！これからどうなるのかすごく楽しみです！応援してます！！ (2020年1月7日 18時) (レス) id: 5bc2eb359c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゃみ
| 作成日時：2019年12月26日 15時
