恋のパズル (ページ5)

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5ピースページ5

『ブーーーーッ！！』

勢いよく口から水を吹き出してしまった。

ゴホゴホと噎せる私に気づき、
シム君が目を覚ました。

CM『おはよう。
目覚めはどうですか？
お嬢さん？』

にっこりと笑顔で私を見る寝起きのシム君は
一段と眩しかった。
今日もカッコいいね。

いやいや、ちがうでしょ！
なんでシム君ここにいるの？

A『シム君こそなんで？なんでうちにいるの？』

CM『まじで勘弁してくれよ～。
五十嵐～お前さ、俺が
もうお開きにしようって言っても
私、一人で帰れないだの
うちで飲み直しだとか言っちゃって
しょうがないからお前を家まで送って
お前が家に入ったらそのまま帰ろうとしたんだけど』

A『‥‥‥』

CM『お前ほんと酒癖なんとかしろ！
ひとりにしないでって泣いて、
私が寝るまで横に居てっ言ったり、
頭ポンポンしてとか
背中ポンポンしてとか
めんどくせー事ばっかり言ってきやがって』

A『‥‥‥』

CM『お前をポンポンしてるうちに
すまん、俺も寝てしまったようだ(笑)』

笑いながらそう答えるシム君。

最悪。
全く覚えてない。
失恋のやけ酒を失恋相手にして
そして絡む。
もう、最悪じゃんか私。
穴があったら入りたい。

A『ごめん。全く覚えてない。』

CM『まあ、これが俺だったから良いものの、五十嵐さ、お前こんなんじゃ本当に彼氏出来ないぜ(笑)
まあ、これに懲りて酒控えるこった』

ふと気づく。
お互いに昨日の服のままで、
何もなかった事は一目瞭然。

CM『あ、何もしてないから安心しとけ(笑)』

無防備な年頃の女が一晩横に居ても何もないって。
普通、ちょっとつまみ食いでもしてやろうとか思わないわけ？
火遊びしてやろうとか思わないわけ？

A『だよね～(笑)』

笑いながら答えたけど、
私ちゃんと笑えてたかな。

シム君にとって彼女が絶対的存在で、
私はただの同僚にすぎないって事を痛感した。