恋のパズル (ページ35)

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私達は、ソファに並んで座って映画を見たり、お互いの話をした。

シム君は、長男だからいずれ韓国に帰る事になると言っていた。

前に聞いた時は、彼女を連れて行くんだろうな。と思ってたけど
今は私を連れて行ってくれるのかな？

ボーと考えていると
シム君が今日どうする？
と声をかけてきた。

時計の針は9時を回っていた。

A『あ、そうだね。
そろそろ帰る。』

本当はまだ一緒にいたいけど、
泊まるなんて、口が裂けても言いたくない。

CM『そっか。じゃ、家まで送るよ』

シム君は車の鍵を手に取った。

A『シム君、車持ってたの？』

CM『言ってなかったっけ？』

A『私ってシム君の事何も知らないんだよな。
きっとシム君も私の事何も知らない。』

CM『良いじゃねえの？これからさ、知っていけば。』

シム君は私を助手席に座らせると車を走らせた。

車で20分程で私のマンションの前に到着した。

A『電車だと遠く感じるけど、車なら近いね。』

CM『五十嵐が逢いたいって言ったら、いつでも来てやるよ』

シム君、あなたって本当はあまあまな人だったんだね。
そのあまあまは私だけにしといてね。

せっかく家まで送ってもらったのに
まだ一緒に居たい。

なかなか降りない私を察して

CM『なあ、ドライブでもする？』

シム君は何でもお見通しだった。