恋のパズル (ページ1)

今日:17 hit、昨日:1 hit、合計:101,738 hit

1ピースページ1

『五十嵐あの資料どうなった？』

私、【五十嵐A】の背後で呼ぶ人こそ、
私が片思いをしている相手シムﾁｬﾝﾐﾝ
日本語ペラペラの韓国人。

シム君とは、会社の同期で営業をしているシム君に私が補佐として付いた事が話すようになったきっかけだった。

韓国からわざわざ日本の企業に就職する事を選んだのは、何か理由があるらしい。

シム君は高身長で世間でいう男前の部類に入る。

シム君といる時は
自分が自分らしくいられるそんな存在で、
気がつくといつも目で追っている自分に気づく。
私がシム君を好きになるまでに
時間はかからなかった。

A『え？まだ資料出来てないよ？
そんな早く出来ないっちゅうの！』

CM『週明けまでに間に合うか？
これ、だいぶ前から頼んでだじゃん！
なんで、いつもギリギリなんだよ！』

A『私の仕事はシム君の補佐だけじゃないんだよ！
する事が多いの！
あー！ごちゃごちゃ言うから間違えたじゃん！』

CM『だって、いつもそうじゃん！
早めに伝えててもこれだもんな。
ほんと、お前ってヤツは。
まあいいや。
五十嵐の頑張り次第で、夕飯でも酒でも何でも奢ってやるよ！
だから何とか今日中に頼む！』

A『え？まじ？俄然やる気出てきた～！
その言葉に嘘偽りないね？
私、頑張っちゃうから期待してて！』

そんな言い合いも私にとって幸せな時間。

シム君は私の顔のすぐ横に顔を近づけて、
資料を覗き込んだ。

近い…って顔。

そっけない返事をしても、
心の中はドキドキしていた。

そんな金曜の午後だった。