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「おっふろ〜おっふろ〜俺先入っていい?」

「もちろんですよ!」

さとみさんがなんだかごきげん。
夕飯の時もずっとにこにこしていたし…
そんなに髪の毛を触れるのが嬉しいのか。

るんるんで部屋を出ていくさとみさんを見送ると、足元に擦り寄る影がひとつ。

「みみちゃん!」

名前を呼ぶと膝の上に乗ってくる。かわいい。
ほんとに人見知りなのだろうか。

なんだかさとみさんのお風呂を待っている時間は猫と戯れている気がする。実は昨日もひなちゃんに頭めがけてタックルを食らった。

「みみちゃんもご主人に似てかわいいですね〜よしよし」

首元を撫でると気持ちよさそうにして目をつぶる。ああもうかわいい。

そうこうしているとガチャっとドアが開く音がして、さとみさんが帰ってくる。

その髪の毛はまだ乾かしていないようで、いつもふわふわしているのが濡れてぺたんこになっていてなんだか顔の良さが引き立った感じがした。
そこから垂れる水滴がさとみさんを濡らしてまぁ色気の凄いこと…

「…ふたりとも襲われたいみたいだな」

そう言うとみみちゃんを抱っこする私ごと抱きしめられる。

「わあちょっ、さとみさん!」

みみちゃんはというとお風呂上がりで体温の上がったさとみさんの温かさを気に入っているのか目をつぶってうっとりしていた。

「さとみさん、髪の毛」

「あ、はいこれ。おねがい」

少年みたいな顔をしてドライヤーを差し出し、椅子の下に胡座をかくさとみさん。

「…本当に私が乾かしてよろしいんですか」

「うん。Aにやってもらいたい」

人の髪の毛なんていつぶりに乾かすんだろう。
しかも男の人となると、それこそ幼稚園のときにお泊まり会のようなものでころんとふざけあってやったぐらいだ。

かなり緊張しながら風を当てて手ぐしで髪をとかす。人の髪を触るのにこんなに緊張したのは初めてかもしれない。

さとみさんは無言なので余計に不安になる。

でも風邪を引かれては困るのでちゃんと乾かさねば。
最後に冷風をあててスイッチを切ると、さとみさんにばっと振り返られる。

「あの、乾かせていない所はございませんか…?」

我ながら上手にできたと思う。髪の毛を乾かし終わった後のさとみさんも当たり前だけど顔が良い。

するとさとみさんは自分の髪の毛を触るとその手の匂いを嗅ぐ。

「…Aの匂いする〜しあわせ」

そうへにゃりと笑ったあと、地面からぎゅっとお腹に抱きつかれる。

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ネコ日和。 - 純粋少女の罪は深いぞ😂 (2022年8月19日 12時) (レス) @page13 id: 18b130b5d8 (このIDを非表示/違反報告)
春桜(プロフ) - にぁさん» 悲しいとき〜悲しいとき〜間違えて違うページストックを出してしまうとき〜 (2020年11月7日 15時) (レス) id: 5c94dbd8ad (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:にぁ | 作成日時:2020年11月7日 14時

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