🍎10〜araki side〜 ページ11
無事に家まで送り届けると、お茶でも、なんて言うから、俺が危ないヤツだったらどーすんだよ?!って心配になっちまうよ。
俺の母性的なあれが出てきてしまいますよ。
『流石にこの時間に女の子の家に上がるのはねえ?』
「その…実はまだ1人になるのが怖くて」
なるほどね。そこまでは気を回せてなかった、俺としたことが。
家ついたからってじゃあ安心とはならねーよな…。
お言葉に甘えてお茶を頂く。
『ところでさっきの、誰か検討つかないんですか?』
「つかないですね…」
『美人さんだから無意識に引き寄せちゃうのはあるだろうなあ』
「いやいや何言ってるんですか、私にそんな思う人いませんよ〜」
謙遜という感じではなく素でまさか、という反応をするからびっくり。
だってそんな美人だったら少しは自覚もあるはずだ。
『え?だって和泉さんモテるでしょ?』
「モテませんよー!冗談でたまに言われることはありますが、本気なわけないですし」
…これ素で言ってるわ。てことはマジの無自覚美少女ってわけか。
こりゃ罪な女だ。
「明日からどうしようかな」
不安そうに言うから
『まぁこれも何かの縁ですし日頃の感謝も兼ねて明日から夜送りますよ。連絡くれたら会社に迎えにいくんで』
気づいたらそんな提案してた。
もちろん他のスタッフにそんな事はしないし、元カノとかですらそんな対応したことないけど、
その捨てられた子猫みたいな瞳がさ、なんかほっとけないんだよな。
『気にするこたあないですよ』
「ではお言葉に甘えさせていただきます…」
『はあい。じゃあ連絡先教えて』
「はいっ」
スタッフ個人とやり取りすることは無かったので連絡先を聞く。
家に帰って
Aご迷惑かけてすみません💦
でも本当にありがとうございます!!🥹
と連絡来てるのを見てAの表記に、あ、和泉って苗字だったのか。
Aって呼ぼうかな、なんて勝手に思ったりして。
うーん、もしかして俺結構ハマっちゃってるのかも。
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作者名:sana | 作成日時:2023年10月31日 22時