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〜鶴丸side〜
燭台切「僕の話をしてたんだよね?何かあったのかい??」
鶴丸「いや、なにもないぜ!それより光坊こそどうしたんだい?」
ニカッと歯を見せて笑いながらそう問いかければ、「あぁそうだった」と何かを思い出した風に口を開いた
燭台切「丁度夕餉の支度ができたから皆のことを呼んで回っているんだ。鶴さんも早くおいで!………あと、九条君もよければ来て欲しいな」
遠慮がちに九条にそう告げる光坊
そんな彼を安心させるように、声高らかに笑って見せた
鶴丸「任せろ光坊!俺が責任を持って連れて行く!」
A「は?何言っぅぐっっ」
俺の言葉に心底迷惑そうな顔で横やりを入れようとした九条の口を手で塞ぐ
すぐに手をはね除けられものすごく睨まれたが、口を挟まずにいてくれるようなのでそのままにした
燭台切「じゃあ頼んだよ!」
あからさまにホッとした顔で笑いながら、他の刀たちを呼ぶために俺たちの横を通り過ぎ別の部屋へと向かっていく
そんな彼の背が見えなくなるまで目で追い、その後に再度九条と向きあった
鶴丸「……きみでも空気は読めるんだな。あの場で黙っていてくれるとは思わなかった」
A「その物言いは不愉快だ。……今の会話に俺の意思は反映されないと理解しただけに過ぎん。無駄なことはしない主義だからな」
眉間にしわを寄せ瞳を伏せながら淡々と述べる九条に、少しばかり申し訳ない気持ちになる
鶴丸「何にせよ、きみがあそこで口を挟まずにいてくれたのは本当に助かった。礼を言おう」
A「好きにしろ。ただし俺は行く気はないがな」
鶴丸「……いや、ああ言った手前無理矢理にでも着いてきてもらうぞ」
A「冗談じゃない」
言葉の通り、冗談じゃないという顔で俺を睨みつけてくる九条
しかし俺は引き下がらない
何が何でも光坊の食事を食わせてその美味さを分かってもらわねばならん
鶴丸「そもそもなんでそんなに食べたがらないんだい?きみだって腹は空いているだろうに」
彼は少なくとも昨日の晩から何も食べていないはずだ
いくら強がったって空腹感を覚えないわけが無いはずなのに
そう不思議に思い尋ねると、九条はあからさまに面倒そうな顔をした
A「先ほども言っただろう。俺は無駄なことはしない主義だ、と」
鶴丸「……食事は無駄なことじゃないぜ?」
おかしなことを言う九条に呆れ顔で返し、彼の意思も聞かずにその身体を俵担ぎし大広間へと向かった
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凛音 - 本当に面白いです!続きがめっちゃ気になります!頑張ってください! (9月26日 19時) (レス) @page40 id: 0943923905 (このIDを非表示/違反報告)
りす(プロフ) - 中二病の主人公!新しくて大好きです!続きとても楽しみに待っております! (7月18日 19時) (レス) @page40 id: 6cf6d64f42 (このIDを非表示/違反報告)
ぬーぬぬーぬぬー - 続きをお恵みください… (2022年11月23日 0時) (レス) @page40 id: 8435a17515 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 続きが速く見たいです (2022年9月24日 19時) (レス) @page40 id: 730adcd2c0 (このIDを非表示/違反報告)
YM - このお話大好きです!作者様の負担にならない程度に更新してくださると嬉しいです (2021年12月27日 15時) (レス) id: 0c982d92bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りんご | 作成日時:2018年5月13日 18時