57.お別れ ページ8
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「突入するよ！！」
ガッチさんの声に、オレとうっしーは思わずAちゃんを囲むようにして両腕を握り合った。ガッチさんとレトさんも互いの腕を掴み合ってるのが見えた。
四方のガラスが全て白い靄に包まれた。
スピードを上げて前進していた車が、やがてふわり、と浮いたような感覚になる。ちょうど、飛行機が離陸する時のように。
それと同時に、しっかり目を開いているにも関わらず、視界が白くなってゆく。大きく目を見開いて辺りを確認するAちゃんの横顔を最後に、視界はホワイトアウトし、そして…意識も遠のいていった。
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「…けほっ、」
自分の咳き込む音で意識を取り戻した。喉が、痛い。カラカラだ。
「うっ、えほっ、けほっ」
思わず飛び起き、キッチンに走りコップに水を汲む。一気に飲み干し、更にもう一杯飲んだ。
「はあ、はあ、…」
呼吸を整えて、辺りを見回す。…自分の家だ。
「帰って…きたのか」
安堵の溜息を漏らす。ついさっきまで握っていた気がするうっしーの腕の感覚や、Aちゃんの横顔が鮮明に記憶に残っている。
…と、猛烈な空腹を覚えて、なんでもいいから食べるもの、と思い冷蔵庫にあった買い置きやお菓子を手当たりしだいに胃におさめた。
「ふう…」
もう一度水を飲み干し、やっと落ち着いたところでスマホを探し時間を確認する。
14日の、2:45。……え？？14日？？
さっき倒れていた実況部屋に恐る恐る足を踏み入れ、パソコン画面を確認する。そこには、
『YOU SURVIVED』
というメッセージが表示されたままになっていた。
脱出…成功した、と思っていいんだよな？
とにかく怖くて、ジェイソンのゲームを落とし、ディスコードを立ち上げた。昨日のサーバーには誰もいなかった。
LINEのグループに、発言してみる。
.家に戻れた。みんな無事?
誰からも、返事はない。
…みんな、助かったよな？一緒に戻ったんだよな？
…いや、そもそもが夢だったのか…？
だとしたら、夜中の3時に誰からも返信なくてもおかしくない。…すげーリアルな、ヤバすぎる夢だったけど。日にちが経ってないのも頷ける。
段々そんな気がしてきて、オレはトイレに行った後洗面所に向かった。手を洗いながら鏡を見ると、髭こそ伸びてないものの酷く薄汚れた顔、ボサボサの頭。
「…っふ、そうだよな」
何より、自分が着ていたピンクの女物のTシャツを見て確信した。
…アレが夢であってたまるか。
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いりや(プロフ) - ゆのまるさん» 有り難すぎる言葉、嬉しいです…初めて完結しました。ゆのまるさんに楽しんで頂けて幸せです！ポンコツ調査員、うまく書けるかわかりませんが…精一杯頑張ってみます！！ゆのまるさんの新作も牛活躍を期待しながら楽しみにしております！（牛活躍？） (2021年10月9日 8時) (
レス) id: dfbc56e474 (このIDを非表示/違反報告)
ゆのまる(プロフ) - 完結おめでとうございます！そして、ありがとうございます！私も13金すきでしてハラハラしたり笑ってしまったりと最初から最後まで本当に楽しく拝読させて頂きました！高評価、押し足りないくらい好きです！！新作の幽霊調査も更新楽しみにしております！！🥰 (2021年10月8日 23時) (レス) @page22 id: 587b75f302 (このIDを非表示/違反報告)
いりや(プロフ) - 生茶さん» コメントありがとうございます！楽しんで貰えているなら嬉しいです^ - ^頑張りまっす！ (2021年8月9日 13時) (レス) id: dfbc56e474 (このIDを非表示/違反報告)
生茶(プロフ) - いつも楽しく見てます！更新、頑張ってください！ (2021年8月9日 2時) (レス) id: 6cf296eb87 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いりや | 作成日時：2021年8月6日 15時
