ep2 ページ3
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土方さんは私にとって兄のような存在だ。
親が病気で死んでから総悟とミツバ姉の家に住み始め、女人禁制の道場に入れずに剣を諦めていた時に剣術を教えてくれたのは土方さんだった。
土方さんのおかげで道場に通っていた総悟と互角に戦える位になり、浪士組にも誘われた。
土方さんにはとても感謝をしている。
『____してる。してるけどさぁ』
土「なんだ」
『何この量』
土方さんが部屋に持ってきたのは30センチ位に積み上げられた大量の書類。
足を怪我して1週間動けない私は書類仕事を任された。
土「お前が前から溜めてた奴だ。自業自得だな」
『山崎……』
土「山崎や鉄に頼るのは駄目だ」
『鬼畜』
土「なんとでも言え。それやらなかったら今月の給料無し」
『やる!!やります!!』
夜までにやっとけよ、と言われてから1時間。
一向に書類は減らない。
ため息を吐きながら床に寝転がっていると、
襖が開いて茶髪の頭が見えた。
沖「いい眺めだねィ」
『黙れサド。何しに来たの』
私は寝転んだままそいつの顔を睨む。
沖「昼飯食べに行かねーかィ?午後非番なんだよ」
『奢りなら行く』
沖「手伝ってやろーと思ったのにな〜」
『奢ります』
夜までにこの量は終わる気がしないので素直に手伝って貰う。
総悟に頼るなとは言われてないしね。
通りすがった鉄に昼飯食べてくる、とだけ伝えて総悟と街へ出た。
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作者名:chaco | 作成日時:2019年8月19日 17時