お話いろいろ「2」

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-千賀-

今日の仕事は簡単。

ミツとガヤさんのお手伝い。

ビルの屋上から今狙ってます。

どこの誰か分からない男のアタッシュケースの取っ手とおじさんの手首を繋ぐ手錠の鎖。

その鎖を打ち壊せば、後はあの二人の仕事。


千「楽しみだなｗ」


独り言様につい呟いていたら・・・


横「おい、浮かれるのは終わってからにしろ」

千「はーい」


イヤホンから聞こえる横尾さんの声。

浮かれるなって言っても無理でしょう。

だって、やっと・・・2人と同じステージに立て気がして嬉しいから。

まぁ、あの2人に比べれば俺なんて甘い仕事しかしてないけど・・

スコープから目線をずらさないままそんな事を考えていた。


横「来るぞ」


その一言で緊張が走る。


ボディーガードに囲まれた男の手元だけを狙うのは難しい。

でも、俺ならそんな事は簡単な事。

人殺し以外なら絶対失敗しない。


千「俺、失敗しないので！」


引き金に程よく力を入れて狙った場所に打ち込んだ。

いつもこの瞬間だけは気持ちいい。

自分の思った場所にズレずに撃ち込む。

サイレント仕様にしているから大きな音は出ないが

手に残る感触はいつもと同じで心地良い。


横「お見事。」

千「ふふん」

横「降りてこい」

千「ダメ、今降りたら2人の活躍見れない！」


一瞬でも見逃したら勿体ない。


横「おい！健永」


横尾さんごめんと心の中で謝って一旦電源を切った。

すぐに移動しないとこの場所を特定されてしまう恐れがあるのは分かってる。

それでも、あの二人の仕事を見たい。

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