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｢太ったかな……｣
｢幸せ太り？｣
きっと探ってんだろ。
俺がまだお前のこと好きかって。
内心ドキドキしたけど
平然を装って
｢そおだよ？｣
幸せ太りだけどなに？
くらいの感じで言った。
｢そっかあ〜よかった
裕太幸せそうで。｣
本当に嬉しそうな顔に
少し寂しさを覚えるけど
それよりも上から？って感じだし。
｢北山さーん……どうぞー｣
呼ばれた名前に反応して
｢じゃ、またBBQ来るんでしょ？｣
｢うん｣
｢じゃまたその時に｣
って診察室に入っていった。
向こうももう吹っ切れてんじゃん
俺だけかよ、たまに思い出したり
気にしたりしてたの。
平然装ったり負けじと幸せ
アピールしたりしてた俺馬鹿じゃね？
｢玉森さんー……どうぞー｣
治療中も気になってるのは
その事ばかりで
｢玉森さーん、
早く来てくれてよかったー
すぐ治りますよ｣
やっぱり女(の恋愛)って曲がり角。
みづきは曲がったんだ。
てかいつまで気にしてんだよ。
忘れたんだろ、最後まで忘れとけよ。
｢終わりましたよー
口ゆすいで、待合室で待っててください｣
本当……馬鹿らしい
｢玉森さん？｣
｢……っあ、はい｣
もう終わったんだ。
帰りは会うことなく家に帰ると
鍋の匂いがしてて
｢水炊き？｣
｢正解！！今日は豚肉でーす！！｣
って元気に迎えてくれた杏奈。
｢お、めっちゃいいじゃん〜
てゆうよりしゃぶしゃぶ！！｣
｢はは、もう出来るから
お皿とかだけ持ってってー｣
ってお皿を渡してくれる杏奈。
里奈の時はいつも全部やってくれてた
有難かっけど俺の出る幕無しって感じで
愛されてることに窮屈さを覚えることもあった
比べてるわけじゃないけど
2人で共同でしていくこの感じが
またいいなって思ってた。
｢いただきまーす！｣
｢いただきまーす！｣
こおやって箸で鍋つついたり
こおゆうのなんかいいじゃん？
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作者名：みつこ | 作成日時：2018年5月19日 0時
