40.burlesqueなキミ ページ7
「皆さん、こんにちは!今日は何をするのか知っていますか?国民プロデューサーの皆さんにアピールする為に、実は特別な時間を用意しました!」
ステージ中央に立つのはダンストレーナー、A-NON。
マイクを持ち練習生たちを見渡し、テンションを煽っている。
時は少し遡る。
韓国合宿中の再評価テストも終わった数日後、練習生達は再び集められた。
円形のステージとそれを取り囲むように造られた観客席。
階段状に作られたその椅子に各々が座り落ち着いた頃にA-NONが登場したのだ。
彼女に煽られ、練習生達のテンションは上がっていく。
一体何が起こるのかドキドキとしている彼らに、A-NONはニヤリと笑った。
「今日行うのは…ダンスバトーーーール!!!!!」
わっ、と彼らの声が上がり拍手が沸き起こる。
特にダンス経験者の瞳はギラリと光った。
そんな練習生達の反応に気を良くしたA-NONは更に言葉を続ける。
「みんなさぁ、見本が見たいよね?」
見本。
誰か有名な人がこのスタジオで、踊ってくれるのだろうか。
練習生の期待がこもった視線を受けたA-NONは、バッと手を挙げ入り口をさした。
「さぁ、そのスペシャルな見本を見せてくれる人を紹介します、どうぞ!」
パッと照明が消え、真っ暗になる。
そしてA-NONがさした方向の一点に、スポットライトが当てられた。
そこにいたのは。
「where have I been all my life.」
ステージメイクを施し、煌びやかな衣装に身を包むAだった。
彼女の姿に、練習生たちから割れるような拍手と歓声が沸き起こる。
彼女のセリフと共に、音楽がかかる。
それはAが初主演を務めた舞台の劇中歌だった。
音楽の中で、彼女は歌い踊る。
その姿は普段見せる姿とは全く違っていた。
濃いピンクにギラギラのラメが入ったアイシャドウ。
アイラインはピンと跳ね上がり、子猫のような生意気さを醸し出している。
長く束間のある付けまつげが更にその雰囲気を助長した。
真っ赤に彩られた唇は色気を纏い、歌う度に動くその唇に気がどうにかなってしまいそうだ。
胸元が強調された衣装から覗く谷間、短すぎるスカートにはファーがたっぷりとあしらわれており、そこから伸びるすらりと長い脚は男を惑わすには十分で。
それでも下品じゃないのは、彼女の圧倒的な強いオーラのせいだろうか。
彼女のパフォーマンスを初めて見る彼らの目は、Aに釘付けだった。
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uka - いやああめっちゃ面白くて、一気読みしちゃいました笑 ソルくん推しなのでソルくんとの絡み見たいです! (2020年4月30日 23時) (レス) id: 701fc5b087 (このIDを非表示/違反報告)
くま(プロフ) - 安藤くん出てくるたびに私も心臓がドキドキします(´;ω;`)笑 星ボタン何回も押せたらいいのに、、、、本当に最高です!! (2020年4月18日 19時) (レス) id: 80c7c0ae45 (このIDを非表示/違反報告)
chia(プロフ) - rikoさん» わー!私もよなとも推しですー!同じ推しの方から感想もらえて嬉しすぎます(TT)設定モリモリの御都合主義なお話ですが楽しんで貰えてほっとしております…!これからも更新頑張りますね! (2020年4月16日 13時) (レス) id: 4602b620e0 (このIDを非表示/違反報告)
chia(プロフ) - るうさん» ありがとうございます…!他の作品と比べて糖度は低いかと思いますが、それでも読んで頂けて嬉しいです、これからもよろしくお願いします! (2020年4月16日 13時) (レス) id: 4602b620e0 (このIDを非表示/違反報告)
chia(プロフ) - くまさん» 惚れて頂けて嬉しいです……!なんだか自分でも知らないうちに安藤くんよりのお話になってきてしまっているので、これからも彼のことを素敵に書けるように頑張ります! (2020年4月16日 12時) (レス) id: 4602b620e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:chia | 作成日時:2020年1月21日 22時