38.おべんきょしましょ ページ3
よく晴れた午前中。
ヨンフン、ヒチョン、ユンドンの3人はAの滞在するホテルへと遊びに来ていた。
鞄に入っているのは、日本語の教材と筆記用具。
今日は日本語の勉強会をするらしい。
「いらっしゃーい！迷わなかった？」
「はい！今のスマホは便利ですから！」
「これ、お土産でーす！」
「ケーキにしました、A、好きデショ？」
にこにことユンドンが自慢げにスマホを指差し、ヨンフンが有名なケーキ屋さんの名前が入った紙袋を見せる。
ヒチョンはふわりとAの頭を撫でた。
「わお、ケーキ！美味しそうー！後で食べようね！」
Aは甘いものの登場に頬を綻ばせると、3人を中へと案内した。
受け取ったケーキは備え付けの冷蔵庫に。
ベッドルームから自分も日本語の教材を持ってくると、4人でテーブルを囲む。
「おお！さすがA！その日本語、難しいそうですね」
「ふふん、私は今、四字熟語を勉強してるんだから！3人よりもどんどん先いっちゃうよー！」
「Aは日本人だから、当たり前だよ」
ヨンフンがAの持っている教材の題名を見て目をキラキラとさせる。
褒められたのが素直に嬉しいAが胸を張れば、ヒチョンにズバリと正論で返されてしまった。
「A、もう日本語喋れてるんですから、教えてください」
「ユンドンも結構喋れてるよ？」
「いやぁ、まだまだです」
「十分だと思うけど…」
意思疎通に問題のない日本語力を持つ3人を前に、教えてと言われても何を教えたらいいのかわからない。
さてどうしようかと思考を巡らせていれば、ある事を思い出した。
「あ！そういえば私この前、韓国語教えてもらったよ」
突然の韓国語。
日本語の話をしていたのに急に変わった話題に突っ込みたいが、3人の興味はAの覚えた韓国語に移る。
やはり母国語を覚えてくれるのは嬉しいものだ。
「おお、チンチャ？どんなのですか、A！」
まずはヨンフンがくいつく。
「んっとね〜、たしか……」
Aは少し考えるそぶりを見せた後、3人に向き直り、言った。
「おっぱぁ、ぽっぽへじょぉ」
少し甘い声を意識して言えば、いきなりヨンフンは口を手で押さえ、ユンドンは机につっぷし、ヒチョンは手で顔を隠した。
三者三様の反応に、Aは首を傾げる。
はて、一体自分は何を言ったのだろうか。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 524人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「日プ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
uka - いやああめっちゃ面白くて、一気読みしちゃいました笑 ソルくん推しなのでソルくんとの絡み見たいです！ (2020年4月30日 23時) (
レス) id: 701fc5b087 (このIDを非表示/違反報告)
くま(プロフ) - 安藤くん出てくるたびに私も心臓がドキドキします(´；ω；`)笑 星ボタン何回も押せたらいいのに、、、、本当に最高です！！ (2020年4月18日 19時) (レス) id: 80c7c0ae45 (このIDを非表示/違反報告)
chia(プロフ) - rikoさん» わー！私もよなとも推しですー！同じ推しの方から感想もらえて嬉しすぎます(TT)設定モリモリの御都合主義なお話ですが楽しんで貰えてほっとしております…！これからも更新頑張りますね！ (2020年4月16日 13時) (レス) id: 4602b620e0 (このIDを非表示/違反報告)
chia(プロフ) - るうさん» ありがとうございます…！他の作品と比べて糖度は低いかと思いますが、それでも読んで頂けて嬉しいです、これからもよろしくお願いします！ (2020年4月16日 13時) (レス) id: 4602b620e0 (このIDを非表示/違反報告)
chia(プロフ) - くまさん» 惚れて頂けて嬉しいです……！なんだか自分でも知らないうちに安藤くんよりのお話になってきてしまっているので、これからも彼のことを素敵に書けるように頑張ります！ (2020年4月16日 12時) (レス) id: 4602b620e0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：chia | 作成日時：2020年1月21日 22時
