怪盗ラストVS我々だ!Ⅵ【d!】 (ページ40)

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Ⅳ-90個目　また会う日までページ40

グルッペン達と…会ってはならない…？

俺は…会うために生まれ変わりたいのに…

そんなの、生きる意味なんて無いんじゃ…

『A、我は“自分から会いに行くな”と言っているのだ。安心しろ、絶対にお前らは会うなと言っているわけではない』

ますますわからなくなってきた。

え…ってことは、グルッペン達から俺に会いに来てくれればいいってこと？

『あぁ、そうだ』

心の中を読まれた。

『これが代償だが…飲めるか？』

一旦、整理してみよう。

代償は、“自分からグルッペン達に会いに行くな”で、グルッペン達から来てくれれば、それで終わり…。
こんなの…。

「飲む。飲むに決まっている。またあいつらに会えるのなら…何日でも、何年でも、待ち続ける」

真っ直ぐ神を見つめてそう言うと、神は満足そうに笑った。

『よし、ならばお前の魂を体へ戻そう。お前の行き着く先は、ユーマルトだ』

「…ユーマルトってあの？」

ユーマルトというのは俺とグルッペン、ハルが育った村のこと。

『他に何処がある』

神に呆れられた。

『そこに家も作ったから、自由に使うといい』

家もある…だと…!？

「ありがとう神!!」

初めて神に心の底から感謝をする。

『うむ。大事に使うんだぞ。それからバイトは続けること、逆に怪盗の仕事はグルッペン達に会うまでやらないこと。
良いな？』

「うっ…わかった」

バイトは良いけど怪盗はダメなのかよ…。

少し落ち込んでいると、後ろからアインスに抱き締められた。

「わ、あっ…」

思わず声が出るほど勢いがあった。

『よかった…本当によかった…!!』

囁くアインスの声に、心がジーンと暖かくなる。

「…今までありがとう、アインス」

『私こそ…!!』

『…さぁ、A。もう行くぞ』

神が言い終わると同時に、俺の身体が光る。

足から光の粒子になって、消えていく。

俺は、四人に別れの挨拶をする。

「…シュヴァルツ、一緒に戦ってくれてありがとう」

『あぁ。グルッペンによろしくな』

「レアルカ、できればお前とはもっと話したかったな。また会おう。ありがとう」

『おう。元気に過ごせよ』

「ルディ、お前がいなかったら戦いに勝てなかった。お礼に…ハルを頼むぞ」

『お、マジで？やったね』

「アインス。さっきも言ったが…本当に今までありがとう。アインスには何度も助けられた」

『…幸せになれよ、A』

「＿＿あぁ!皆、元気で!!」

意識が、遠のいた。