怪盗ラストVS我々だ!Ⅵ【d!】 (ページ39)

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Ⅳ-89個目　代償ページ39

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『は…？おい神、どういうことなんだ』

ルディの質問に、神はうむ、と頷く。

『ゾンビを殺したAは、我が言ったとおり不合格だが…殺さなければ仲間は死んでいた。Aはそれを守った。

正直、我“は”合格だと思っている』

『なら…!!』

声を上げるシュヴァルツに、神は『まぁ落ち着け』と彼に下す。

『我以外の神々は、皆不合格だと言っていてな。我一人の力ではどうにもできん。しかし、』

『『『『「しかし？」』』』』

『ちょっとズルをすれば、それは解決だ』

…いいのか。本当にいいのかこんな神で。

俺の頬を冷たい汗が伝う。

『ほ、他のやり方は無いのか…？』

レアルカがそう言うと、神は指を鳴らした。

特に何が起こったでもないこの行動。何か意味でもあるのだろうか…？

何をしたのか聞こうと口を開いた時、それよりも早く神が話し出した。

『今、我は不合格と言っている神々の意識を操作した。Aが合格と思わせたということだ』

「え”…」

待て。待て待て待て。

今とんでもないことを言ったぞ、こいつ。

えっ…意識を操作…？

『な…なかなかやるな、神』

めちゃくちゃ引いているルディ。

『神だからな。だが、それなりの代償があるぞ、A』

「あ、俺？」

返事をして、神に近付いた。

『今から二つの選択ができる。

まず、一つ。
お前は生まれ変わり、赤子からやり直す。今までの記憶は残してやろう。

そして二つ。
お前の死体…肉体に再びお前の魂を宿し、残りの人生を歩む。勿論こちらも記憶を残す。

さぁ、お前はどちらを選ｂ「二つ目のやつで」早っ』

いや、考えるまでもないわ。

「自分の体に戻れるんだろ？だったら俺はそうしたい。赤子からとか面倒くさいからな」

『はぁ…我の話はまだ終わっていないぞ』

ため息を吐かれた。

『…まぁ、お前が二つ目を選ぶことは予想していたことだ。
そこで、』

「？」

『＿＿＿我は、言ったよな。それなりの代償があると。その代償を教えよう』

ただならぬ雰囲気に、俺は躊躇いながらも頷いた。

『いいか、A。お前は、体に魂が戻ってもグルッペン達に会ってはならない』

「えっ…」

一瞬、何を言っているのか本当にわからなかった。

いや、わかりたくなかった。

『!!おい神!!それは…!!!』

アインスが叫ぶが、神はそれを手で制す。

『だから話を聞け。文句はそれからだ』