怪盗ラストVS我々だ!Ⅵ【d!】 (ページ19)

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Ⅳ-69個目　皆の活躍６ページ19

【*チーノside*】

「ハイ、さよなら～」

Aから貰ったレイピアは本当に使いやすく、ゾンビの頭を簡単に貫通させられる。

めっちゃ凄いで、これ。

今日からお前は俺の相棒や!!

メガネをかけ直してレイピアの切っ先をゾンビへ向けた。

「Aのためにはよ死んでや」

｛*ぴくとはうすside*｝

「ちょ、怖い怖い怖いッ!!!」

怖いと叫びつつもAちゃんから貰ったバトルアックスを振り回す。

切れ味凄いよー。

もうザクザクやれる。

どうやったらこんな切れ味良くなるんだろう？

今度Aちゃんに聞いてみよ。

「よっしゃあ!!かかってこいよ!!」

【*ショッピside*】

…やっぱり、何かおかしい。

ゾンビにヘッドショットを食らわせているが、それに違和感を覚えたのだ。

「…ゾムさん、ちょっとおかしいと思いませんか？」

俺の援護をしてくれているゾムさんに話し掛ければ「んぇ？」なんていう抜けた声が返ってきた。

あ、気付いてない系？

「何がおかしいん？俺は何も思わんけど」

チラッとゾムさんを見ると、緑色のパーカーが返り血で汚れていた。

…この人はただ殺せればそれでいいっていうタイプやからな…。

「何でもありません。とにかく、ゾンビに噛まれないようにしてくださいね」

「んふっ、りょーかいっ!」

ゾムさんに後ろを任せ、俺は考える。

何に違和感を覚えたかは、ゾンビの動きだ。

こいつら…俺達を襲うっていうやる気が無い気がする。

かといって全然やる気が無いっていうわけじゃない。

何やろ…“時間稼ぎ”しとるような…？

何で？これからもっと大きなもんでもあるんか？

…弾、一応100発残しとこ。

何が起こるかわからんし、もしもの時はゾムさんが何とかしてくれるだろう。

俺は再びスコープを覗いてゾンビに狙いを定めた。

〔*ルディside*〕

もう疲れたからこれからは素で話す。

俺はAからハルを頼むと言われた。

まぁ、もともとそのつもりだったから良いんだが…問題はAだ。

作戦を聞いたものの…正直成功するとは思えない。

いや、成功してはいけないと俺は思う。

一番、体に負担がかかっているのは彼女だし、悪魔の力だって底がある。

今のAは…かなり力を消耗している。

そんな中で…“あんなこと”をしようと…。

…でも、俺がとやかく言えることではない。

これはAの戦いなんだ。

Aが、これからの運命を決めるんだ。

これからのことに、俺は手出しを許されていない。