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9話 ページ10

「帰りましたァ〜」

四日ぶりの基地。

相も変わらず仲良く大部屋に集まっていた

同僚たちは、冷ややかな視線をシロに浴びせる。

「まふまふさんいらっしゃいますか?」

シロは気にもとめず

1番近くにいた志麻に声をかけた。

「……知らん」

少しの間と、低い声。

シロはその態度に一瞬眉毛を上げて。

「じゃあこれ、
まふまふさんに渡しておいて貰えますか?
…みなさん私がいると嫌みたいですし。」

「は?!ちょ」

無理やり志麻に書類を手渡して、

彼女は階段を登っていく。

「チッ…」

後に残ったのは、

志麻の舌打ち、それから睨みつける彼らの目。

とんとんとんとん……

とシロが階段を登っていく足音だけが、

やけに部屋を満たしていた。

______________________________________

志麻side


なんで俺があいつにパシられんとあかんねん!

半ば落とすようにして手渡された

今回の任務達成の書類。

…そう言えばあいつの任務、

上層部直属だったか、

なんて思い出して

たまたま湧いた好奇心で目を通す。

「は?!」

ソロ。

そんなにでかく書かんでも見えるわ!

と言いたくなるような程の

でかでかと書かれたその文字。

と、それに見合わない、

諜報部隊3個壊滅。

飛脚5人殲滅。

なんてめちゃくちゃな内容。

諜報部隊。

それは各国選りすぐりの能力者や、

諜報することに特価にした人間ばかりを集めた、

索敵も難しければ

戦闘も困難を極めるメンバーの集合体。

当然部隊、と名の着くとおり

1人ではない。

…それを壊滅させるなんて、可能なんか…?

よくよく見れば、

最高位の司令官からの承認印も押されていて。

「……ほんまナニモンや…」

自分たちとは明らかに違う。

規格外。

そんな単語が脳裏を埋めつくしていく。

シロ。

興味もなければ

知る価値もないと思っていた。

でも。

……あいつやったら、

俺の気持ちが分かるんとちゃうか?

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煮凝り - れもんさん» あ゛っ…!読み返してまで…ありがとうございます更新頑張りますね!! (2020年9月11日 22時) (レス) id: 070d398b9c (このIDを非表示/違反報告)
れもん(プロフ) - 煮凝りさん» 全然いいなのです〜!!今日また見返してほっこりしてますw!! (2020年9月11日 19時) (レス) id: e9c3d8ad5a (このIDを非表示/違反報告)
煮凝り - れもんさん» 返信遅くなってすみません…!ほっこりしていただけたなら嬉しい限りです!! (2020年9月10日 17時) (レス) id: 070d398b9c (このIDを非表示/違反報告)
れもん(プロフ) - やああああ、いい仲間〜!!心温まる〜!!! (2020年9月4日 20時) (レス) id: e9c3d8ad5a (このIDを非表示/違反報告)
煮凝り - ささささん» わぁぁ嬉しいです……!!頑張りますね!! (2020年9月3日 19時) (レス) id: d8b345149a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:目に煮凝りができた | 作成日時:2019年12月23日 14時

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