14話 ページ15
『は？』
全員の声が綺麗にシンクロする。
「……志麻、ちょっと来てよ」
「志麻ぁ？！」
唐突な呼び捨てにセンラが叫ぶが、
シロは気にせず。
「と、思ったけど、いいや。」
「え？」
今度はその気だった志麻が困惑の声。
「だって志麻、
目に見える能力じゃないんでしょ？
…ちょっと、坂田さん」
シロはそれを完全に無視すると、
坂田に向かって手招きした。
「俺？」
素直にもトコトコ近寄る坂田。
「ちょ、さかたん！！」
後ろでまふまふの制止する声が聞こえたが、
どうやら好奇心の方が勝っているようである。
「どうも。
ほい」
シロはそんな
適当な掛け声とともに坂田に触れる。
「じゃ、火、出してもいいですよ」
「そらるさん、水準備」
まふまふは
そんな能力ありえないとばかりに
そらるの肩を叩き。
「……出ん」
何故か張りつめた空気に、
坂田の間抜けな一言が響いた。
「俺触られた時からずっと出そうとしてんのに
能力使う時の感覚すらない」
「……おいおい坂田……
いつの間にそいつと迎合したんだよ」
「そんなんちゃうって！
やったらうらさんやってみてよ！」
「……そんなわけねぇだろ……」
うらたは
ぼそぼそと呟いて坂田と場所を入れ代わる。
「それじゃ、うらたさん」
「……嘘だろ」
愕然とした様子のうらた。
「ちょ、センラも！」
「俺も」
「俺も感覚味わいたいわ」
「ちょ、みんな！！」
「俺どうせ使えないもん〜」
一人一人シロに自ら触れに行き、
「ホンマに出ぇへん」
「……まじか」
「おーすご！」
それぞれの感想を漏らす。
「っ……何企んでるんですか。」
そしてまふまふまでもが。
読んでやる、とシロに触れ。
「あれ？」
「……能力無効化なんですって。
触れたってそりゃ読めないでしょ……」
呆れ顔のシロ。
呆然とするまふまふ。
爆笑する残り。
その時。
「このままおめおめとは帰れん！！」
ばたぁん！！
と扉が蹴り飛ばされ、
六、七人次々と入ってくる。
「あ！扉ぁ！」
緊張感のないセリフに。
「あのぉ…」
とシロが心の底から困った様子で手を上げる。
「能力無効化、
10分くらい続くんで…」
『ええぇ？！？！』
「なんっでそんなことすんだよ！」
「あんたが勝手に私に触ったんでしょうが！！」
「お、お前……俺らに一生触れんなや」
「使わないつもりだったら発動しないわ！」
あまりに慌てて敬語もどこへやら。
「使い勝手悪いなぁ……」
「神だろうが戦闘時！」
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煮凝り - れもんさん» あ゛っ…！読み返してまで…ありがとうございます更新頑張りますね！！ (2020年9月11日 22時) (
レス) id: 070d398b9c (このIDを非表示/違反報告)
れもん(プロフ) - 煮凝りさん» 全然いいなのです〜！！今日また見返してほっこりしてますw！！ (2020年9月11日 19時) (レス) id: e9c3d8ad5a (このIDを非表示/違反報告)
煮凝り - れもんさん» 返信遅くなってすみません…！ほっこりしていただけたなら嬉しい限りです！！ (2020年9月10日 17時) (レス) id: 070d398b9c (このIDを非表示/違反報告)
れもん(プロフ) - やああああ、いい仲間〜！！心温まる〜！！！ (2020年9月4日 20時) (レス) id: e9c3d8ad5a (このIDを非表示/違反報告)
煮凝り - ささささん» わぁぁ嬉しいです……！！頑張りますね！！ (2020年9月3日 19時) (レス) id: d8b345149a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：目に煮凝りができた | 作成日時：2019年12月23日 14時
