にっげろー！ ページ32
「うわー、なんですかあの顔。」
「荒れてるねえ、」
ちらりと私を見る2人。何。
と言うか、これ逃げていいやつだよね、逃げていいよね？！なんですかあのお顔！
「よし、じゃぁ、潤くんよろしく。」
「えーっ、俺え？」
「俺はこの人に話しとかないとですから。」
「…弱みに漬け込むんだあ、」
「いーでしょ、こうでもしないと。チャンスなんですから。」
「……あーぁ、貸しひとつな。捕まえきれなかったら頑張って。」
「ええっ、そこはちゃっとやって下さいよ。」
「分かんないよ、俺翔さんに適ったことないもん。運動神経は別として。」
「出来るだけよろしく。」
「はいはい。」
「え、何、どういうこt……っ？！」
ぐん、と引っ張られる体。ひらひらと手を振る松本くんを横目に、二宮くんに腕を引かれて走り出した。縺れそうになる足を、転ばないように必死に立て直した。
「えっ、ちょっと、なに！」
「いいから、捕まりたくないでしょ、あの人に。」
「そーだけど！いった、いったいって！」
「暫く我慢して。」
「何このドS！」
「はいはい黙って走る。」
後ろの方で松本くんと櫻井くんがぎゃいぎゃい言ってるのが聞こえる。圧倒的に櫻井くんのがボリューム大きいけど。そうしたもんだから、なんだか少しだけ怖くて、大人しく二宮くんに従って走った。
いろんな角を曲がりに曲がって遠回りを果て、ようやく着いたのは二宮くんの部屋。私の手首は掴んだままに、器用にカードロックを解除して扉を開けた。暫く走ったので、喉の奥からゼイゼイと聞こえる。
「つっっっかれた…」
「おつかれおつかれ。」
「うわ、寒いのに汗かいちゃった。」
「シャワー浴びる？」
「浴びません。」
「ベトベト気持ち悪いだろ。」
「んなかいてないし。いくら小学校の頃の友達とは言え男の人がいる所でシャワー浴びる程肝座ってないよ。」
「でも部屋には入るんだ？」
「シャワー浴びるのと部屋に入るのはワンテンポもツーテンポも上でしょーが。」
「あっそ。全くお前は鈍いんだかなんだか。」
「これさぁ、櫻井くん巻いたはいいけどあとどうすんの？」
「どうしような。」
「まさかのノープラン。」
「これ私部屋に戻った方が良くない？どうせ戻るんだし、戻る時に櫻井くんに遭遇したらちょっと…てかなんで私は二宮くんの部屋に連れられて来ている？」
「俺が潤くんと話してるの聞いてなかった？」
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あま - いつも楽しく拝見させて頂いてます!!! これからも応援してます!!! 頑張ってください!!!!! 待ってます!!!!! (2020年3月18日 1時) (
レス) id: 5287825b4c (このIDを非表示/違反報告)
さおりんご(プロフ) - とても面白く、いつも胸キュンしながら読ませていただいています。陰ながら応援させて頂いてますので更新頑張ってください！ (2020年3月17日 3時) (レス) id: 27caed879b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藤乃 | 作成日時：2020年2月1日 0時
