19秒前 ページ13
…なんだろう。いい匂い…
ゆっくりと目を開ける。
目の前には、見慣れた真っ白な天井。
ここは…私のベッドの上？
何があったか、必死に記憶を辿ると、玄関で倒れたことを思い出した。
…なのに、私は既にパジャマに着替えていて、玄関からベッドに移動している。
「私、瞬間移動でもしたのかな」
『…んな訳ないやろ。』
「うわぁ！！とも！？」
慌てて起き上がると、ともが私のベッドの下に座っていた。
人間のともが私の前に表れたのは、彼が私の家に来た日以来。
見慣れないその姿に、どうしても戸惑ってしまって、ともの顔を見る事が出来ない。
「もしかして…ともが私の事、ここまで運んでくれたんですか？」
『…そうやで。』
久しぶりに聞いたともの声にドキドキする。少し高くて、優しくて、でも男の人なんだって感じさせるような声。
「ありがとうございます…」
そう言って、ともと目を合わせると、ともは不機嫌そうな顔をしていた。
いきなり倒れたりして、迷惑だったのかな。
「あの…怒ってますか…？」
『…怒っとるよ。』
…あぁ。やっぱりそうだ。
「…ごめんなさい。」
『…。』
謝っても、ともは返事をしてくれない。
やっと最近、距離を縮められたと思ったのにな。
自分のせいで、また振り出しに戻ってしまった。
…情けない。
「…本当にすみませんでした。もう私は大丈夫ですから。これからは迷惑掛けないようにしますね。」
『…。』
やっぱり、ともから返事は返って来ない。
本当に嫌われたんだなと思って、泣きそうになる。
顔を見られたくなくて、私は目を瞑り、ともに背を向けて横になろうとした。
…その時、優しく腕を引かれた。
壁側を向いていたはずなのに、今はとものいる方を向いて寝ている。
そっと目を開けると、ともが、私をじっと見つめていた。
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ａｏｒｉｎｇｏ - そこでリクエストなのですが、kumakichiさんが思われる2人の夏祭りを書いて頂けたら嬉しいです！長文失礼します。 (2018年3月15日 23時) (
レス) id: ad9686155e (このIDを非表示/違反報告)
ａｏｒｉｎｇｏ - 私自身緑濃いめの虹色ジャス民なのでドキドキして読んでしまいました！『犬系彼氏。#K.Tomohiro』とっても面白くて大好きでまたkumakichiさんが書かれる物語が読みたいな♪と思いました。 (2018年3月15日 23時) (レス) id: ad9686155e (このIDを非表示/違反報告)
ａｏｒｉｎｇｏ - はじめまして。完結おめでとうございます！ (2018年3月15日 23時) (レス) id: ad9686155e (このIDを非表示/違反報告)
日向明音＊ハピブル＊夜桜智恵理親衛隊長(プロフ) - 完結おめでとうございます！短編のリクエストなのですが、映画デートが良いです！恋愛映画の後帰った時に神ちゃんが「あれ、やる？」って言ってそのまま…みたいなのお願いします！ (2017年4月9日 17時) (レス) id: 1302fb89b8 (このIDを非表示/違反報告)
kumakichi(プロフ) - マカロンさん» ありがとうございます！大好きなんてもったいないお言葉です…泣 とっても嬉しかったです！！次の作品も、よろしくお願いします！！ (2017年4月8日 11時) (レス) id: 42048662ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kumakichi | 作成日時：2017年2月19日 1時
