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へたれの8日目。 ページ10

傀儡side.

ガチャりと音を立てながら開いた扉の向こうから白髪の青年と茶色の外套を羽織った男...。

そう、太宰治が居た。

太宰君とは前職での友人...顔見知りみたいなもので偶に飲んだりもしていたけど。

彼が前職を辞めてからは一切会った事が無い。

...まぁ、彼は2年ほど姿を消したらしいし。

そんな事を考えてる内に白髪の...いいや、銀髪なのだろう。

銀髪の少年が声を発した。

「すみません...ただいま戻りました」

「あぁ、こちら来てくれ」

そう社長が云うと2人はこちらへと来た 。

すると太宰くんは俺を見るなりぎょっとした目でこちらを見てきた。

「...傀儡さん、何故此処に?」

太宰くんは昔から頭が切れるが、想定外な事も計算しきれていない時があった。

まぁ稀にだけれど。

その事が今起こってるこの事についても想定外だったんじゃないかな、なんて思ったりもした。

すると社長が声をかけた。

「太宰、中島。今日少し急かしたのは理由がある」

「...傀儡さんの事、ですか」

「そうだ」

聞いたところ、昔の知人らしいが…と言葉を続けるが俺は少しボーっとしてた。

簡単に言うと、まぁ...太宰くんの過去はあまりいいものでは無いから。

思い出すのがあまり好きじゃない。

「社長。確かに俺と太宰くんは過去の知人で飲み仲間でした。その事はもう良いのでちゃっちゃと次に行ってください」

俺の声には少しばかりのイラつきが入っていたか、社長は目を見開いた。

「...そうか。すまない、では次に行くとしよう」

こうすんなり受け入れてくれるのは、多分先程の雑談の中での会話が原因である事だと思う。



因みにさっきの会話はこうだ。


『...太宰くんの過去、知ってるかな』

『あぁ、元ポートマフィアだろう。入社して来る際に聞いた』

『俺さ、あんまり太宰くんの過去は好まないんだよね』

『何故だ?』

『昔の故人になってしまった友人を思い出すから...かな』

『...そうか』



みたいな会話だ。

昔の友人?それはね...

ヒントだ。赤い髪で何時も煙草を吸っていて咖喱が好物のあの人だ。

彼のことを良く知っているのは太宰君だろうね。

多分だけど。

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廿樂 雪(プロフ) - 柊 命さん» そう言っていただけて光栄です!最近は忙しくて更新もままならない状況でしたが、時間ができ始めましたのでゆっくりと更新していこうと思います!ありがとうございます! (2017年10月18日 17時) (レス) id: 997c4e7ee1 (このIDを非表示/違反報告)
廿樂 雪(プロフ) - 晋陽さん» 作品殆ど放置でごめんなさい...色々忙しかったので。こういうコメントがとても励みになっています!これからものろま更新で頑張りますので応援よろしくお願いします! (2017年10月18日 17時) (レス) id: 997c4e7ee1 (このIDを非表示/違反報告)
柊 命 - とても面白かったです!!更新期待しています!! (2017年10月1日 14時) (レス) id: fd0c5323b2 (このIDを非表示/違反報告)
晋陽 - この作品好きなので更新がんばってください!更新待ってます! (2017年6月11日 3時) (レス) id: 698e01f38a (このIDを非表示/違反報告)
神楽坂。(プロフ) - あきれすけんさん» コメントありがとうございますッ!!!確かに少ないですよね...頑張って更新させていただきます!ありがとうございます! (2017年3月1日 23時) (レス) id: 1e24b433aa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:神楽坂。 | 作成日時:2016年12月18日 21時

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