明るい空 ページ26
ゴンドラが上にあがるにつれ、灰色の雲が白く薄くなってく。
空がどんどん明るくなって、雲の隙間から太陽が見え隠れしてる。
みんないないって、一人しかいないって、どういうことだろ。
テラスのほうぼーっと眺めてたら、見たことある黒い人影が見えてきた。
あれ・・・、太輔くんだ。
玉森くん、ガヤと仲良くねって言ってた。
そういうことなのかな。
玉森くん。
私たちに、仲直りする時間をくれたんだよね。
きっと、自分がきっかけで私と太輔くんが喧嘩しちゃったから責任感じたのかな。
太輔くん・・・、まだ怒ってる?
二人きりで会うの、ちょっと怖いな。
カバンの中震えた携帯見ると、玉森くんからメールが入ってた。
"Aちゃん、仕事は9時にロビー集合だから。これはホントだよ。"
いつもうじうじ迷ってる私の背中を押してくれる玉森くん。
ありがとう。頑張って気持ち伝えてくるね。
A「ありがとうございました。」
ゴンドラ降りると、革ジャン姿の太輔くんが私のほうに歩いてきた。
ちょっと緊張しちゃうな。
まだ怒ってる?
何て挨拶しよう。
A「・・・・・」
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作者名:たまさくら | 作成日時:2019年9月1日 17時