虹の向こう側5（Taisuke.F）

正直に話さなきゃ ページ22

太輔くんに、ウソつきたくないって思ったから。




全部、正直に話すことにした。






A「あのね・・・」





太輔くんの顔、見れなくて。




うつむき加減で話しはじめたら、太輔くん、ソファーで黙って抱き寄せてくれた。




ゆっくりゆっくり、私の頭なでてくれてる。






私の髪。




時々指通しながら・・・





仕草は優しいのに、チラって太輔くんの顔見たら、怖い顔してた。









”太輔くんのこと、怒らせちゃったから全部正直に話さなきゃ”









そう思ってたら、ついうっかりお父さんに言われたことまでしゃべっちゃった。



慌てて口、手で押さえたけど・・・







藤ヶ谷「・・・俺とのため？」





A「・・・・・」





うつむいてたら大粒の涙、ポタッて床に落ちちゃった。






藤ヶ谷「・・・A・・・




ごめん。





俺、移動中に信号待ちしてるAと知らない男見つけてさ。



びっくりして・・・





Aが好きだから。誰にもとられたくないんだ。」







・・・そう、だったんだ。




やっぱり。








何も知らないにしては、きつく問い詰めてくるなって思った。







太輔くん。







ソファーの上。



隣同士座ったまま、抱きしめてくれた。









太輔くんの胸にぎゅーってしがみついて・・・

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