きらめく砂のごとく3(Yuta.T)

春が来るから ページ30

玉森「そろそろお迎えの時間だろ？






・・・俺と離れんの。そんな寂しい？(笑)」








言ったけど、Aさん、黙ったまま。









でも・・・あの時と同じ。







俺のこと好きって言ってくれたときと同じ・・・







うぬぼれじゃない。




間違いなく、恋してるって瞳で俺のこと見てた。






多分、今。俺も・・・







瞳、見つめて。



引き寄せられるように・・・






太い銀杏の木に隠れて。




白昼堂々、Aさんにそっとキスした。







Aさんも黙って受け入れてくれて・・・







玉森「ね。




夜でいいから、少しだけ出れたりしない？








・・・Aさんに会いたいな。





この前みたいに、朝までずっとじゃなくていいから。」







A「・・・ダメだよ、玉森くん。





・・・もうすぐ、春が来るから。」







玉森「・・・・・？」







春が来るって、どういう意味なの？





玉森「ね、Aさん。





春が来るって・・・？」








俺が聞いたら、ハッて我に返ったみたいな顔してる。






A「えっ・・・？




あ、ううん。何でもないの。







玉森くん達もまた、忙しくなるんじゃないかなーって思って。」





玉森「仕事とプライベートは別だよ？





俺、楽しいプライベートがないと仕事頑張れない。







・・・ね。だからまたデートしよ？」

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