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「Aー。これ頂戴、俺の卵焼きあげるから。甘いやつ好きやろ？」
「俺も食べたい！Aは弁当のおかずどれが好き？好きなやつあげるから、俺にもちょーだい」
「佐伯さん！私のも交換しよ！」
「えっと、その……」
自分とは到底釣り合わない美形のキラキラオーラを放つ3人に思わず黙り込んでしまったが、一体この状況はなんなんだ。何故なんだ。何があったんだ。そんな思考が頭の中で渦巻くけれどそれに対しての答えは一向に出てこない。
人生初のモテ期だけど、今きても全然嬉しくない。ほんとにやめて欲しい。全力で逃げたい。その三拍子だった。
妙にぐいぐいくるセンラくんと坂田くんの2人は間に火花が散っているし、このセンラくんとの近すぎる距離が、坂田くんからされた宣戦布告に対してセンラくんが出した答えだということは分かる。
けれど、今ここにいる彼女はなんだ。
薄く化粧しているが、メイクなしでも充分整っているであろう綺麗な顔と細くて小さな体。そして聞き惚れるようなかわいらしい声を持った彼女が、私のすぐ横で花が咲いたような笑顔を浮かべている。
何故か懐かれたらしい。
この無愛想な私のどこに懐かれる要素があったのか全く分からないが、藍原さんはそこにいる顔だけはいいイケメン2人を他所に私にキラキラとした視線を向けてくる。
やめてそんな純粋な目で見ないで。
「うま！」
「あ、こら坂田、口の端ソースついてる」
「え、ほんま。どこどこ」
さすが親友同士と言ったところか、先程とは違い仲睦まじい様子でそんな会話をする2人。温度差がすごい。
……なんていうか、私のせいで彼らの友情を壊してしまうような事になるのは嫌だな。彼らは互いに高め合い支え合う素敵な関係を築いている。そんな関係をただ1人、なにもできない無能の私なんかが壊していいはずがない。
すると、下を向いてばかりいる私を見兼ねたのか、普段からは想像もできないほど優しい声色でセンラくんが声を掛けてきた。
「A、緊張するやろうけど会話やで、会話。せっかく友達できたんやし、な？」
「う、うん、がんばる……」
「無理はせんでええからね、A。ゆっくり仲良くなってけばええんやから」
そう言って坂田くんも笑う。何故だろうか、また2人の間に火花が散り始めた気がする。
ゆっくりでいいのか、今頑張るべきなのかという意見で対峙しているだけなのにここまで無言の威圧を掛け合う争いに発展するなんてどういう事だ。
そんな事を思いつつも、もう普通なんて言葉を使ってはいられないと察した私は大人しくしている事にした。
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白雨(プロフ) - mさん» ごめんなさい気づかなくて返信遅れました(汗) 以前からの読者でしたか……！いつもお世話になっております◎ ありがとうございます〜！今度は最後まできっちり完結させるつもりですので、更新はゆっくりかと思いますがお付き合いいただけると嬉しいです(*´˘`*) (2月12日 0時) (
レス) id: 2d25cdcdc2 (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - コメント失礼します。以前からこの作品が好きで何度も読み返していたので再掲してくれて本当に嬉しいです！ありがとうございます。無理のないペースで頑張ってください。更新楽しみに待ってます🫶🏻 (1月11日 2時) (レス) id: ae0456fc9b (このIDを非表示/違反報告)
李 雨月(プロフ) - 貴月さん» 以前の読者さまがいらっしゃったとは、びっくりしました……！その言葉を聞くことが出来て、また書き始めてよかったなと思えました。今度こそ必ず完結させます。また見つけてくださって本当にありがとうございました！ (6月23日 21時) (レス) id: 2d25cdcdc2 (このIDを非表示/違反報告)
貴月(プロフ) - コメント失礼します。以前からすごく大好きな作品だったので、またこの作品を読むことが出来て本当に嬉しいです！更新楽しみにしています…！ (6月21日 16時) (レス) id: 76caf5b15a (このIDを非表示/違反報告)
李 雨月(プロフ) - yumeさん» コメントありがとうございます。そう言っていただけてとても嬉しいです！後々、セさんの行動の意味や心情も分かるようになってきますので是非今後ともお付き合いください◎ (6月21日 11時) (レス) id: 8fe15b8549 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白雨 | 作者ホームページ：疑心暗鬼の中で芽生える執愛。
作成日時：2023年6月8日 21時
