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微笑んだ彼女は立ち上がるとこちらに歩みよってきて「どうしたの？」と言って私の顔を覗き込んできた。
寄ってきた距離が近かったことに驚いた私は思わず1歩足を引いて後ずさってしまうが、彼女はなにか察したような素振りを見せつつも、それ以上は距離を詰めてこず話し掛けてもこなかった。
気にしてないから早く要件を話せという事だろうか。分からないけど、今はそうだと解釈しておこう。
興味のない生徒なんて事務仕事を進める上では邪魔にしかならないだろうし、私は直ぐにここを出た方がよさそうだ。花のない生徒と一緒にいても面白くないだろうし。
マイナスな思考が取り巻く中で私は1度視線を下に向けたが、無理やり口角を上げて顔に笑顔を作り、笑って見せた。
「先日はありがとうございました。あの時は具合が悪くてきちんとしたお礼が言えなかったので、今日寄らせてもらいました」
変には思われてないはず。
そう思った私はすぐに保健室を出て、スクールバッグを片手にぎゅっと握りしめながら教室へ行くために階段を登った。もういいや、あの人には頼れる気がしない。やっぱり一瞬でも大人に頼りたいと思った自分が馬鹿だった。
大人に頼って後悔した過去があるのに、どうしても誰かに頼りたくなるのは人間の本能なのだろうか。
まるで1人だったとしても行動できない訳じゃないのに、群れて過ごす女の子たちみたい。ちなみにだが、昔からどの学校にも存在するカースト制度にも近いあの女子の集団行動、私は未だに苦手だ。いつも休み時間は静かに1人で本を読んでいるのはそういう事である。
実は中学までは周りに合わせて一緒に数人の女の子たちと行動していたが、気を遣い合うだけのあの集団行動、なにが楽しいのか残念ながら私には分からなかったのだ。
まぁそのおかげで高校に入ってからは何もせず静かに過し、2年生になっても一匹狼の……周りが言うには陰キャというものになっていた。でも、確か去年は一匹狼状態だった私も謎にクラス替え前のお別れ会的なやつに呼ばれて何故かカラオケに連れていかれ、3時間程ぼーっと過ごしつつ1曲だけ歌って帰ったんだよね。
周りが言うにはセンラくんが何故か私も誘って欲しいと言ってきたらしいが、当時の私は嘘だと思ってたっけ。
「(……今思えばだけど、センラくんってその時から私のこと見てたのかな、)」
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白雨(プロフ) - mさん» ごめんなさい気づかなくて返信遅れました(汗) 以前からの読者でしたか……！いつもお世話になっております◎ ありがとうございます〜！今度は最後まできっちり完結させるつもりですので、更新はゆっくりかと思いますがお付き合いいただけると嬉しいです(*´˘`*) (2月12日 0時) (
レス) id: 2d25cdcdc2 (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - コメント失礼します。以前からこの作品が好きで何度も読み返していたので再掲してくれて本当に嬉しいです！ありがとうございます。無理のないペースで頑張ってください。更新楽しみに待ってます🫶🏻 (1月11日 2時) (レス) id: ae0456fc9b (このIDを非表示/違反報告)
李 雨月(プロフ) - 貴月さん» 以前の読者さまがいらっしゃったとは、びっくりしました……！その言葉を聞くことが出来て、また書き始めてよかったなと思えました。今度こそ必ず完結させます。また見つけてくださって本当にありがとうございました！ (6月23日 21時) (レス) id: 2d25cdcdc2 (このIDを非表示/違反報告)
貴月(プロフ) - コメント失礼します。以前からすごく大好きな作品だったので、またこの作品を読むことが出来て本当に嬉しいです！更新楽しみにしています…！ (6月21日 16時) (レス) id: 76caf5b15a (このIDを非表示/違反報告)
李 雨月(プロフ) - yumeさん» コメントありがとうございます。そう言っていただけてとても嬉しいです！後々、セさんの行動の意味や心情も分かるようになってきますので是非今後ともお付き合いください◎ (6月21日 11時) (レス) id: 8fe15b8549 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白雨 | 作者ホームページ：疑心暗鬼の中で芽生える執愛。
作成日時：2023年6月8日 21時
