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頭がぼーっとする。
明日が休日でよかった、なんて思いながら、重たい体を冷たいシーツの上へと沈めれば更に気分も下がった気がした。
今は何をする気にもなれない。
……あの後は確か、普通に先生が戻ってきて、早退していいよって言われて一人で校門を出て、それから私はふらふらと覚束無い足取りで家へといつもの倍以上の時間をかけて帰ってきたんだった。
そんなに青白い顔をしているのか、良心のある通行人の女性に大丈夫かと声を掛けられたが、無事に帰ってこられた訳だしもう大丈夫だろう。まぁでも、倒れるんじゃないかって思ってしまうほど体調が悪かったのも事実だけど。
……いや、病は気からだという。実際はどこも何も悪くなくて、精神のぐらつきが限界を超えた末に体に現れているのだろうか。きっと目眩や頭痛を起こしている原因の根本的なものはそれかもしれない。
私は気が弱いから、精神状態が体調だったり身体の表面に形となって現れたりしやすい。昔からそうだった。今日は3限の授業で小テストがある予定だったからできれば休みたくなかったのに。
なんて、そこまで考えた所で何故か不意に思い出した赤髪の彼の姿。
「……そういえば坂田くん、結局は何がしたかったんだろ……」
センラくんへの嫌がらせか何か……？
いや、それにしてはやってる事が酷すぎるか。彼が私の想いに気づいてる可能性はゼロではないし、それを知った上であんな風に接してきたというのであれば尚更酷い。
恋心を弄ぶ、という言葉が型に当てはまるように、デフォルトの愛情を注ぎ込んで偽りの愛を囁いて、愛してもいないくせに相手が自分にしか依存しないように、と仕向けているならばそれは最低だ。
まぁ今は、私がかなりセンラくんの方に揺らいじゃってるから状況がかなり複雑になってるけど……
「(……だって、あんな風に目に見えるほど歪んだ愛を向けられる事なんて、なかったし……)」
私が求めていたような、束縛に近い、他人から見れば愛とはかけ離れたようにも見えるような、そんな愛をセンラくんは私に向けてきた。乾いた心に注ぐみたいに、執着に、溢れてしまいそうなほど。
……あー、だめだ。
やっぱりむり、惚れやすい私が、彼になびかない訳がなかったのかもしれない。
好きじゃないのに、どうしたって乾いた心は素直だ。求めているものはおかしいのに、分かっていても喉から手を伸ばしてまで『それ』を取ろうとする。そんな自分が滑稽で仕方なかった。
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白雨(プロフ) - mさん» ごめんなさい気づかなくて返信遅れました(汗) 以前からの読者でしたか……！いつもお世話になっております◎ ありがとうございます〜！今度は最後まできっちり完結させるつもりですので、更新はゆっくりかと思いますがお付き合いいただけると嬉しいです(*´˘`*) (2月12日 0時) (
レス) id: 2d25cdcdc2 (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - コメント失礼します。以前からこの作品が好きで何度も読み返していたので再掲してくれて本当に嬉しいです！ありがとうございます。無理のないペースで頑張ってください。更新楽しみに待ってます🫶🏻 (1月11日 2時) (レス) id: ae0456fc9b (このIDを非表示/違反報告)
李 雨月(プロフ) - 貴月さん» 以前の読者さまがいらっしゃったとは、びっくりしました……！その言葉を聞くことが出来て、また書き始めてよかったなと思えました。今度こそ必ず完結させます。また見つけてくださって本当にありがとうございました！ (6月23日 21時) (レス) id: 2d25cdcdc2 (このIDを非表示/違反報告)
貴月(プロフ) - コメント失礼します。以前からすごく大好きな作品だったので、またこの作品を読むことが出来て本当に嬉しいです！更新楽しみにしています…！ (6月21日 16時) (レス) id: 76caf5b15a (このIDを非表示/違反報告)
李 雨月(プロフ) - yumeさん» コメントありがとうございます。そう言っていただけてとても嬉しいです！後々、セさんの行動の意味や心情も分かるようになってきますので是非今後ともお付き合いください◎ (6月21日 11時) (レス) id: 8fe15b8549 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白雨 | 作者ホームページ：疑心暗鬼の中で芽生える執愛。
作成日時：2023年6月8日 21時
