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終始笑顔の坂田くんの反対側から感じる刺さるような視線に、私は如何してもそちらの方を向けなかった。
私は気づいてしまったのだ。坂田くんとは反対側の隣に座る彼に。
まるで絹のようなサラリとした金髪が視界の端で揺れるのが見えて、反射的にビク、と体を震わせてしまう。
彼の方を向いたらさっきからこの横から刺さってくる視線と謎の威圧に殺される気がして、私はまた机の表面に視線を落としたまま硬直して動けなくなった。今度の原因は緊張ではなく恐怖なのだが。
しかし、何も知らない坂田くんの声で私は彼に対して過敏なほど大袈裟に肩を跳ねさせる事になる。
「お、センラ席めっちゃ近いや〜ん！」
「ほんまやなぁ……あは、坂田、Aビックリしとるよ？Aビビリだからあんま大きい声出さんようにな〜」
また視線が私の背に突き刺さり、私はいよいよ本格的にセンラくんから顔を逸らしてしまった。
やばい、と思ってチラリとセンラくんの顔を盗み見ると彼は異様なくらいニコニコと満面の笑みを浮かべて私を見ていた。
め、めちゃくちゃ怒ってらっしゃるー！！
「ほーら、坂田も謝らんと」
「あっ、佐伯ちゃんごめんな……つい、いつもの癖で大きい声出しちゃって」
「だ、大丈夫だよ。元気な坂田くん見てると、私も元気になれるから」
私の中でのできる限りの笑顔を彼に向けて、坂田くんに言葉を返した。笑顔を浮かべるのに慣れていないので表情は少し不自然だったとは思うけど、言ったことは本心だった。
すると、その言葉に対して「ほんまに？！」と目を輝かせた坂田くん。心の底から嬉しそうにしている彼の姿を見て、恋した心臓がドクンドクンと音を立てて心拍を早めていくのを感じた。
あ、恋してるなって思った。
好きだなって、そう思うと自然に笑みが溢れてきた。私はずっとこの笑顔を見たくて、彼と話してみたくて、密かな憧れを抱いてきた。やっぱり君は向日葵みたいな笑顔で笑う人だ。幾度となく憧れてきたこの笑顔が自分に向けられているという事実がなによりも幸せだった。
「俺、佐伯ちゃんの隣になれてよかった！これからいっぱい佐伯ちゃんの事元気にさせたるからな！」
「A、よかったな？」
「う、うん……」
せ、センラくんからの不機嫌なオーラと威圧が凄いです……
後々何を言われるか分からなくて怯えながらも、今は私のとなりの席に坂田くんがいるという幸せを噛み締めることにした。こんなに近くに来たのは初めてだから。
私の頭の中は、坂田くんのことで全て埋まっていた。
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白雨(プロフ) - mさん» ごめんなさい気づかなくて返信遅れました(汗) 以前からの読者でしたか……！いつもお世話になっております◎ ありがとうございます〜！今度は最後まできっちり完結させるつもりですので、更新はゆっくりかと思いますがお付き合いいただけると嬉しいです(*´˘`*) (2月12日 0時) (
レス) id: 2d25cdcdc2 (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - コメント失礼します。以前からこの作品が好きで何度も読み返していたので再掲してくれて本当に嬉しいです！ありがとうございます。無理のないペースで頑張ってください。更新楽しみに待ってます🫶🏻 (1月11日 2時) (レス) id: ae0456fc9b (このIDを非表示/違反報告)
李 雨月(プロフ) - 貴月さん» 以前の読者さまがいらっしゃったとは、びっくりしました……！その言葉を聞くことが出来て、また書き始めてよかったなと思えました。今度こそ必ず完結させます。また見つけてくださって本当にありがとうございました！ (6月23日 21時) (レス) id: 2d25cdcdc2 (このIDを非表示/違反報告)
貴月(プロフ) - コメント失礼します。以前からすごく大好きな作品だったので、またこの作品を読むことが出来て本当に嬉しいです！更新楽しみにしています…！ (6月21日 16時) (レス) id: 76caf5b15a (このIDを非表示/違反報告)
李 雨月(プロフ) - yumeさん» コメントありがとうございます。そう言っていただけてとても嬉しいです！後々、セさんの行動の意味や心情も分かるようになってきますので是非今後ともお付き合いください◎ (6月21日 11時) (レス) id: 8fe15b8549 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白雨 | 作者ホームページ：疑心暗鬼の中で芽生える執愛。
作成日時：2023年6月8日 21時
