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まぁ、元からおまえに拒否権ないけど。
その言葉を付け加えつつ、うらたは笑った。
「ぜ、絶対嫌！」
私は思わずそう叫んでいた。
ていうか猫カフェで働かせる予定だったとか予想外すぎるしうちの会社って言ってたのあの店の事だったのかよ！！
絶対に違法な店とか水商売なんかをやらされると思っていた私は拍子抜けしてしまった。もうやだ、この人何考えてんのかほんとにわかんない。一緒にいるとめちゃくちゃ疲れるんだけど。
反社が経営してる猫カフェがあるなんて誰が思うの。逃げなきゃよかった。
「俺にタメ口きいてきた女おまえが初めてだしな」
「だからさっき俺の女とか言ってたのか……いや、だとしても嫌！！絶対無理！！」
「まぁそう嫌がるなよ。早く借金返済してぇよな？」
もうそれ脅しじゃん……！！
だけど事実なので言い返す言葉がない私は、ぐぬぬ……と押し黙るしかなかった。まじで性格悪いなこいつ。顔はいいくせに性格が最悪だ。神は二物を与えずとは言うけど本当だったとは。
失礼なことを考えながら彼を睨んでいると、うらたはそれを見てふっと笑ってから「そうそう、その顔だよ」と言った。この、反抗的な態度が逆にお気に召してしまったらしい。なんでだよ。
「もちろん報酬は弾むし、期待してくれていいよ。それに俺は自分の物は大切にする性格だからね、ちゃあんと大事にしてあげる」
「えぇ……」
そんなこと言っても全然信じられないんだけど。
困惑の滲んだ声を出しつつ、私は悶々と浮かぶ疑問を口に出した。
「そもそも、なんでそんなのが必要なの。恋人なんて、偽物用意してまでいる？」
「ぶっちゃけ言うと、俺が欲しいのは恋人じゃなくて組織のトップの座なんだわ。くそジジイ……じゃなくてうちの組織のボスが、幹部共にこぞって女作れば次期トップの座譲ってやるとかなんとか言ったみたいでさ」
なんだその訳の分からない理由は、なんて思ったが私の知らない世界なのできっとそんな事もあるのだろう。彼いわくそのトップの人は、よく無茶ぶりをしてくるらしい。
だから『くそジジイ』だなんて呼んでるのかも。
きっと人を振り回しながらも自身は自由に生きている人間なのだろうと思っていたのに、彼も振り回されることがあるなんて思わなかった。その場面見てみたいかも。あの余裕たっぷりの顔が歪む姿が見てみたい。
「そんな訳だから、今からおまえ俺の女な」
「いや私引き受けるなんて一言も言ってな……！」
「あ？だから、拒否権ねぇっつったよな？」
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李 雨月(プロフ) - 垣瀬さん» コメントありがとうございます。お仲間ですね〜！私も動物シリーズ大好きです(*´˘`*)♡ 私は初めて聴いた時から書きたくて仕方なかったです……笑。更新頑張りますので今後とも是非お付き合いくださいませ◎ (6月22日 19時) (
レス) id: 2d25cdcdc2 (このIDを非表示/違反報告)
垣瀬(プロフ) - コメント失礼します！！動物シリーズほんっっと大好きです♡♡この曲のパロも出ないかなーって思ってました！🥺お体に気を付けて更新頑張ってください！🙇 (6月22日 7時) (レス) @page5 id: 644357a4d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白雨 | 作成日時：2023年6月21日 15時
