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胡散臭い笑みを浮かべているその男は、私が中々なことを言ってしまったにも関わらず楽しそうににこにこと微笑んでいた。
どうやら気を悪くはしていないようだ。
私の悪い癖が出てしまったので機嫌を損ねたらどうしようかと思っていたがなんとかなりそうだ。しかもさっきの男たちの仲間ではないみたいだし運が良ければこの人が助けてくれるかもしれない。
そんな下心を持ちながら、私は彼の姿をちらりと盗み見る。
色っぽい目元は桃花眼で、しかも瞳は見慣れない金糸雀色をしていてまるで造り物みたいに思えた。アシンメトリーな特徴的な金色の髪。そして形のいい唇と、色の白い陶器みたいな肌。
うらたも中々にイケメンで面食いなら即死するタイプの人間だったけど、この人も顔が死ぬほどいいタイプの人間だ。明らかに胡散臭い笑顔を浮かべているし健全な仕事をしているよつには見えないけどイケメン。凄くイケメン。
「あの、救急車って呼びました……？」
「ん？呼んでないよ？」
「え、でも、そこに倒れてる人いるじゃないですか。早くしないと死んじゃうかもしれないのに、なんで」
「あの状態やったら死なへんよ。急所は外れとるからね。脚はもう機能しいひんやろうけど……まぁそうやな、君が俺と一緒に逃げてくれるなら呼んだろか」
なんだその交換条件。
多分面倒事には巻き込まれたくない、というタイプなのだろう。だけどこの人について行くのはうらたに着いていくよりも全然勇気がいるんだけど……。なにって、本当にこの人胡散臭いんだもん。
また失礼なことを考えていると、ふと彼の背後にゆらりと人影が見えた。その人物は目出し帽を被っていて、手元にはナイフのような銀色に光るものが見えた。危ないと思って叫ぶと、その瞬間男は金髪の青年へ向かってナイフを振り上げた。
ダメかもしれない、と思ったが、まさかのノールックでナイフをかわした彼は、振り返ると軽い動作で男の腹に蹴りを入れた。そしてよろける男の脇腹にもう1発。ちょっと可哀想に感じるくらいの呻き声を上げながら、目出し帽の男は床に伏せた。
「んで、どうする？」
「えぇ……。わ、わかりましたよ、行きますから急かさないでください」
「てか君携帯ないの？」
「あー……保護者に今没収されてて」
「なるほど、それで俺に聞いてきたんやな。分かった分かった、とりあえず救急車だけ呼ぶから。でも危ないから一先ず車ん中避難しよか」
そう言われて、あまりに嫌そうな顔をしていたのだろう。
そんな顔せんでよ、と言って額を小突かれた。
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李 雨月(プロフ) - 垣瀬さん» コメントありがとうございます。お仲間ですね〜！私も動物シリーズ大好きです(*´˘`*)♡ 私は初めて聴いた時から書きたくて仕方なかったです……笑。更新頑張りますので今後とも是非お付き合いくださいませ◎ (6月22日 19時) (
レス) id: 2d25cdcdc2 (このIDを非表示/違反報告)
垣瀬(プロフ) - コメント失礼します！！動物シリーズほんっっと大好きです♡♡この曲のパロも出ないかなーって思ってました！🥺お体に気を付けて更新頑張ってください！🙇 (6月22日 7時) (レス) @page5 id: 644357a4d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白雨 | 作成日時：2023年6月21日 15時
