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挑発に応じてすぐさま飛びかかってきた男の手にはナイフが握られていた。
大体刃渡り15センチってところか。
こちらに向けられた刃先をひょいひょいと軽い動作で避ければ、無駄な動きが多いせいで空を切るその腕がだんだんと疲弊してきたらしく、男が油断を見せ始めた。上からナイフを振りかぶるその腕を回し蹴りして、凶器を遠ざからせる。
それを見て驚く男の顔面に肘を入れて、次に横から来た男は蹴り飛ばした。男が小柄だったのもあって数メートルは飛んでいた。痛そう。我ながらとんでもない脚力だと思う。
「お、おい、無駄な抵抗はやめろ！」
「銃なんか持っちゃってさぁ……お前、人殺す勇気あんの？」
「舐めやがってッ！！」
こんな安い挑発に乗ってくる辺り、間違いなくこいつも一般人だ。何故雇われている人間が素人ばかりなのかが気がかりで仕方ない。
まさか、目的は別にあるのか？
「よそ見すんじゃねぇよ！俺は本気だ！」
「そっちこそ油断してんじゃねぇよ」
簡単に間合いを詰められたからだろう、男が焦って一度発砲したのが聞こえた。まぁ俺のいる場所とは全然違う場所に向かって、だけど。
そしてろくに拳銃の使い方も知らない癖に撃ったせいで反動に耐えられず、男は自らに隙を作った。プロならまずやらない事だ。こんな奴を使って俺を殺せると思っている連中がいることに驚きしかない。
拳銃を奪って、男の腹に蹴りを入れた。かはっ、と空気を吐き出しながら倒れた男の手を上から思い切り踏んずける。あまりの痛感に声を上げるのも気にせず、流れのままその頭に銃口を突きつけた。
「んで、何が目的？雇われてんだろ、誰に指示されたの？答えないとまずこの痛そうに変色してる手から撃つけど」
そう言いながら、痣ができて真っ青になっている男の手を銃口をつつく。ひ、と悲鳴をあげながら男は全てを白状した。
だけど、雇われだからやっぱり何も知らなかった。闇バイトに応募して人殺しをしようとしたらしい。そんな半端な考えで殺人を犯そうとしているなんて、脳内がお花畑すぎて笑いそうになった。
今回は4人しか相手にする奴がいなかったからなんとかなったけど、半分引き受けたセンラはどうなっているかな……と考えつつも、俺の足は外へ向かっていた。地下の駐車場へ行くためだ。Aの安否を確認しないと気が済まない。なんだか嫌な予感がするのだ。
「(……大丈夫、だよな？)」
一応部下は付けておいたし、なによりAに好意的なやつを優先的に護衛として残しておいた。
だから、大丈夫……なはず。
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李 雨月(プロフ) - 垣瀬さん» コメントありがとうございます。お仲間ですね〜！私も動物シリーズ大好きです(*´˘`*)♡ 私は初めて聴いた時から書きたくて仕方なかったです……笑。更新頑張りますので今後とも是非お付き合いくださいませ◎ (6月22日 19時) (
レス) id: 2d25cdcdc2 (このIDを非表示/違反報告)
垣瀬(プロフ) - コメント失礼します！！動物シリーズほんっっと大好きです♡♡この曲のパロも出ないかなーって思ってました！🥺お体に気を付けて更新頑張ってください！🙇 (6月22日 7時) (レス) @page5 id: 644357a4d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白雨 | 作成日時：2023年6月21日 15時
