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「おい、目逸らすな」
どうにかして逃げられないかなとか思いながら逸らした視線に気づいて、うらたは私の顎を掴むと正面を向かせた。
ギラついた彼の視線に耐え切れなくて思わず息を飲む。
短いタイトスカートを履いているというのに、私の足の間に膝を滑り込ませている辺りきっと逃がす気なんて毛頭ないのだろう。これは無理だな。そうそうに悟った私は目を閉じた。
「キスしてほしいの？」
「だってしたいんでしょ？」
「俺の事よく分かってんじゃん。ほら、口開けろ」
乱暴に言われたので開けたくないな、と思いつつも私は遠慮気味に口を開ける。
すると、ふに、と唇に柔らかい感触が当たった。正直言うと嫌な感じはしない。イラついてる時散々なくらいやられたから慣れてるのかも。いやこいつが顔だけならイケメンだからかもしれない。
そして彼は何度か私の唇を食んでから、1度私から離れた。まぁそれで終わるわけもなくて、準備する間もなく再び口を塞がれてぬるっと腔内に舌が入ってくる。まずは上顎をなぞられ、ぞくぞくとした感覚に腰を震わせると、うらたは私の腰をぐいっと自分の方へ引き寄せてさらに体を密着させるような体勢をとった。
「は、ぁ、ん……ぅ」
酸欠のせいで視界が潤んでよく見えない。
執着に舌を絡めてくる彼のシャツの胸元を力無く握っていると、急にエスカレーターが目的地についたらしくドアが開いた。
ぱっと離れたうらたは、密着していた体勢を離して少しだけ距離を取りつつ、私の目に溜まってついにこぼれ落ちた涙を指で拭った。
「はは、かわいい。無様でかわいい。俺に逆らえないのは嫌なのにねぇ……キスは嫌じゃないんでしょ？」
「はぁ……っ、はぁ……っ」
「そんな睨んじゃっても怖くないよ。図星つかれてもそれしかできないAちゃんかわいくてしょうがない」
からかう時だけ、うらたは私のことをちゃん付けで呼んでくる。こんな時だけ、そう、こんな時だけなのだ。
ムカつく……でも、それも全部図星だから何も言えない。
私がうらたのことを分かっているように、うらたもまたこの短期間で私のことをよく知るようになっていた。私が考えてることを当ててくるし、表情で全てを悟ってくる。本気で私が機嫌悪い時はちゃんと距離を置いてくれるからいいけど、こうやって私の心情を察してからかってくるからいいのか悪いのか分からないけど。
「じゃ、行こっか」
「え、むり、今歩けない」
腰が抜ける寸前にまで追い込まれたものだから、私の足は今にも崩れ落ちてしまいそうだった。
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李 雨月(プロフ) - 垣瀬さん» コメントありがとうございます。お仲間ですね〜！私も動物シリーズ大好きです(*´˘`*)♡ 私は初めて聴いた時から書きたくて仕方なかったです……笑。更新頑張りますので今後とも是非お付き合いくださいませ◎ (6月22日 19時) (
レス) id: 2d25cdcdc2 (このIDを非表示/違反報告)
垣瀬(プロフ) - コメント失礼します！！動物シリーズほんっっと大好きです♡♡この曲のパロも出ないかなーって思ってました！🥺お体に気を付けて更新頑張ってください！🙇 (6月22日 7時) (レス) @page5 id: 644357a4d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白雨 | 作成日時：2023年6月21日 15時
