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少し仮眠をとったうらたが目を覚まして仕事に行ったので、私は嬉々とした表情で「いってらっしゃい！」と言って彼を送り出した。
相変わらずおまえ感情隠せねぇのな、なんて言いながらもそこまで気を悪くした訳では無いらしいうらたは、外国の映画宜しく私の額に口付けてから出ていった。これ毎回やられるんだけど全然慣れないんだよね。
うらたの話からするに、彼は外国人だから海外ではこういうこと普通にやるのが常識なのかもしれないけど……でも私は日本人だし、スキンシップというものがそもそも慣れてない。仕事行くのは自由になる時間が増えるから嬉しいけど、これ毎回やられるのはちょっと困る。
「さぁて、今日は何をしようかなー」
うらたにねだってテレビに付けてもらったYouTubeのサブスクを開いて、動画を探す。
最近ハマっている4人組歌い手のMVを流しながら、膝に座っているやまだぬきちゃんとノリノリで音楽を聴いていた。この子人間の言葉分かってるんじゃないかってレベルで私の相手をしてくれるのだ。優しい。
首を上下に振ってリズムをとるやまだぬきちゃんと一緒にその後も何曲か聞いていると、不意に外でゴロゴロと雷がなり始めた。気づけば青空だったはずの空には灰色の世界が広がっていて、今にも雨が降ってきそうな雰囲気だった。なんかやだなぁ、と思いながら、私は大きなその窓ガラスをカーテンで閉めた。
▽
▽
「え？勘づかれた？」
そんなことある？なんて言いながら、眉をひそめた男は部下の男に向かって「ほんまかぁ？」と畳み掛けた。
だが、脅しても本当にそうだったらしく証拠の動画と一緒に部下の男は再び先程と同じ説明をしてきた。数千メートル離れた先の人物でも鮮明に見ることが出来る特殊なカメラで撮っているはずなのに、その画面の先に映っている女はハッとしたように窓の外を見ると、カーテンを閉めた。
本当に、カメラで撮られて監視されようとしているのを勘づいたかのような動きだった。
我が組織の次期トップ、最有力候補である男が女を作ったとなれば見てみたいと思うものだが、まさかこんなに勘のいい女だったとは。
「センラさん、どうされますか？」
「そんなん会いに行くに決まっとるやん。顔もほとんど見えんかったしなぁ……でも相当美人な感じはした。めっちゃ興味湧いたわ」
同じ組織に属する幹部であるセンラは、噂になっているうらたの恋人にどうやって近づこうか……なんて考えてほくそ笑んでいた。
────のんびりと過ごしているAが全く意図していない方向に、物事は進んでいた。
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李 雨月(プロフ) - 垣瀬さん» コメントありがとうございます。お仲間ですね〜！私も動物シリーズ大好きです(*´˘`*)♡ 私は初めて聴いた時から書きたくて仕方なかったです……笑。更新頑張りますので今後とも是非お付き合いくださいませ◎ (6月22日 19時) (
レス) id: 2d25cdcdc2 (このIDを非表示/違反報告)
垣瀬(プロフ) - コメント失礼します！！動物シリーズほんっっと大好きです♡♡この曲のパロも出ないかなーって思ってました！🥺お体に気を付けて更新頑張ってください！🙇 (6月22日 7時) (レス) @page5 id: 644357a4d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白雨 | 作成日時：2023年6月21日 15時
