6.一難去ってまた一難。 ページ33
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あれから数日が経った。
こっそりうらたがシャワーを浴びている間に学校へ電話をかけたので、退学しろと言われていたが高校についてはとりあえず問題なくなった。"体調が悪くて暫く動けない、治ったらまた連絡する"と言っておいたので多分なんとかなる。
そしてうらたについて、いくつか分かったことがある。
機嫌がいい時は基本的に私が逃げようとしたりしても見逃してくれるのだ。にこにこしながら「どこ行くつもり？」なんて聞いてくるけど、絶対に噛み付いてきたりはしない。でも深夜に電話がかかってきて外へ行くと、十数分後に帰ってきた彼はすこぶる機嫌が悪くなっている。
おそらく電話で彼がクソジジイと呼んでいる組織のボスに呼び出されているのだろうが、それで機嫌が悪くなって私に噛み付こうとするのは本当にやめていただきたい。八つ当たりもいいところだ。
おかげで私の体は彼がつけた噛み跡だらけである。
首、腕、脚……とまるで独占欲を私の体に押し付けるみたいに、じっくり、ゆっくりと肌にその牙を沈み込ませていく様はまさに獣。そのギラついた鋭い視線も相まって、その姿は百獣の王すら連想させた。
「今日暑いんだけど……アイス食べたい」
「サーティーワンならいいよ」
「私ポッピングシャワー！レギュラーサイズで！」
「あー、はいはい。いつものやつね」
慣れたようにそう言ったうらたは、スマホを取り出すとその画面を操作し出した。
うらたは超甘党だ。そして私も甘党。意外と食の好みがあってしまった私たちは、三食しっかりと一緒に食べてその美味しさについて語るようになっていた。あれが美味しかった、これも出汁が聞いてて美味い、だなんて話しながら笑っているのだ。
こんなに身体中に傷跡をつけられても尚それが出来る自分自身も正気じゃないなとは思うが、食の好みがここまで合う人には出会ったことがなかったので仕方ない。それにあの時の言葉通り、こいつは自分のものは大事にするタイプなのだ。
「あ、やまだぬきちゃんどうしたの〜？甘えちゃってかわいいね〜？」
足元にのそのそと乗ってきたこのたぬき。かわいいこのお目目がきゅるんとした子は、うらたが飼っているペットのやまだぬきちゃんだ。
しばらく家を開けていたので部下に世話を任せていたらしいのだが───ちなみにうらたは絶対誰も家には上がらせないので、部下の人は自分の家でたぬきの子守りをしていたらしい───帰ってきたので今は私が1番可愛がっている。
最初こそなんでたぬき？と思ったがこの可愛さを見たらもう離れられない。まじで可愛すぎる。
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李 雨月(プロフ) - 垣瀬さん» コメントありがとうございます。お仲間ですね〜！私も動物シリーズ大好きです(*´˘`*)♡ 私は初めて聴いた時から書きたくて仕方なかったです……笑。更新頑張りますので今後とも是非お付き合いくださいませ◎ (6月22日 19時) (
レス) id: 2d25cdcdc2 (このIDを非表示/違反報告)
垣瀬(プロフ) - コメント失礼します！！動物シリーズほんっっと大好きです♡♡この曲のパロも出ないかなーって思ってました！🥺お体に気を付けて更新頑張ってください！🙇 (6月22日 7時) (レス) @page5 id: 644357a4d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白雨 | 作成日時：2023年6月21日 15時
