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そんなことある訳ないと思って体を動かそうとした私は、思わず硬直した。
「(……さ、最悪……！！腰抜けた……！！)」
うらたの言う通りだった。腰が抜けて立てなくなってしまったらしい。どうやっても足に力が入らない。
でもそれを認めるのはなんだか悔しいし、そもそも彼に負けた事を認めることになるような気がして私は強気になってその言葉を否定した。
まぁ当の本人は見透かしたように目を細めて「へぇ？ほんとに？」なんて言って笑っただけだったが。
めちゃくちゃ余裕そうでムカつく！！！
「そんな顔して、煽ってんの？俺反抗されると余計に燃えるタイプなんだけど」
「ドSかよ……」
「あ？キスマ、もう一個付けてやろうか？あ、逆におまえが俺につけてみる？」
「は……？」
「それもおもしろそうだな。うん、じゃあ選んでもらおうか。俺につけられるか、俺につけるか……どっちがいい？」
選ばせてあげる俺ってホント優しいよなぁ、なんて戯言を零しながら、うらたは私の方を横目で見てきた。
つけるのも嫌だけど、つけられるのはもっと嫌なんだけど。最悪な選択肢しかないじゃん。一体全体どの口が俺って優しい、だとかほざいてるんだ。
一発殴りたい衝動に駆られつつ、腰が完全に抜けてしまっている今私に逃げ道は無い。抵抗したところでまたキスマークを体に刻まれるのがオチだろう。体を無理やり押さえつけられて、嫌がっても見えるところに痕をつけられる散々な未来が見える。うん、無理。
「まぁ練習だと思ってやってみてよ。ほら、特別に俺の首貸したげるから」
「えぇ……」
「おい早くしろって。優しくしてるうちに言う事聞いた方が身のためだって、なんで分かんねぇの？」
急にドスの効いた声を出してきた彼の圧に押されて、私は押し黙った。やっぱりこうやって威圧されると、私の体は動けなくなる。
震える手で彼のシャツを掴んで、首筋を少し露出させた。男性らしい体つきとやけに色っぽい鎖骨に目がいってしまうが、そこから目を逸らして少し筋が浮いている彼の首筋に顔を近づけた。
彼からは香水なのかシャンプーなのか分からないが、とてもいい香りがした。男の人って感じの、匂い。意識してしまうと手に汗が滲んできた。ちらりと顔を上げてうらたの方を盗み見ると、こっちをガン見していた彼とバッチリ目が合った。そして早く、と視線だけで急かされる。
もうどうにでもなれ！と思って、私は彼の肌に唇を寄せた。
「ふは、くすぐった。そんなんじゃつかねぇって」
「っ、だって、やり方わかんないもん」
「じゃあ、手本見せてやるよ」
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李 雨月(プロフ) - 垣瀬さん» コメントありがとうございます。お仲間ですね〜！私も動物シリーズ大好きです(*´˘`*)♡ 私は初めて聴いた時から書きたくて仕方なかったです……笑。更新頑張りますので今後とも是非お付き合いくださいませ◎ (6月22日 19時) (
レス) id: 2d25cdcdc2 (このIDを非表示/違反報告)
垣瀬(プロフ) - コメント失礼します！！動物シリーズほんっっと大好きです♡♡この曲のパロも出ないかなーって思ってました！🥺お体に気を付けて更新頑張ってください！🙇 (6月22日 7時) (レス) @page5 id: 644357a4d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白雨 | 作成日時：2023年6月21日 15時
