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絶対に高いだろうな、という素材の大きなソファでくつろぎながらバラエティ番組を見ていて快適だと感じる辺り、私は我ながら神経が図太いと思う。


「(……ホテルかここは?)」


なんて思いながら、私はうらたの部下の男に買ってきてもらった三ツ矢サイダーを一口飲んだ。

欲しいものがあったら言ってって言われたから、本当になんでも頼んでいいのか?という疑いを抱いて喉が渇いたから、炭酸が飲みたい。なんなら三ツ矢サイダー飲みたい。とかいう完全にわがままでしかない事を、玄関の前で待機していた男の人に言った。

そしたら本当に買ってきてくれたのだ。

こんな小娘にパシられるなんて嫌なんじゃないかと思ってたけど意外となんとも思わないらしい。なんなら「俺にも君と同じくらいの歳の娘がいたんだよ」という話をされた。いた、という過去形の話だったから深くは聞かなかったけど。

複雑な事情があると察してそうしたけど、もしかしたらあの人誰かに話聞いて欲しかったのかも。おそらく裏社会で生きてるくらいだから相当な事情や闇を抱えているのはそうなんだろうけど、きっと孤独だよね。

なんか、この世界もなんやかんやで大変なんだなぁ。

他人事みたいに楽観した思考でそんな事を考えていた私は見ていたバラエティ番組のチャンネルを切りかえて、アニマル特集の癒し系番組に変更した。

大きなディスプレイの中で動く愛らしい小動物たちは本当に癒しだった。可愛すぎる。


「Aってほんと肝が据わってるよね」

「ぎゃっ?!うわ、いつから居たの?!」


振り返ると、そこにはソファの裏に立っているうらたがいた。

もう帰ってきたのか。早くないか、なんて思いながら外を見たらとっくに夜の帳が降り、辺りはすっかり夕闇に染まっていた。街で輝くカラフルなLEDだけが暗闇を照らしている。

テレビに夢中になってて全然気づかなかった。


「他人の家でごろごろしながらそんな無防備な格好しちゃってねぇ……襲ってくれって言ってるようなもんじゃん」

「え、私で興奮するとかロリコン……?」

「あ?口で分かんねぇなら体で分からせてやろうか?」

「いやなんでもないですごめんなさい!!」


だから近寄んないで!という意味を込めて両手を彼の目の前へ突き出すと、何故かその手を取られてしまった。

しかも手を握った彼はするりと指先を絡ませてきて、それから何を思ったのか私の手の甲へ顔を近づけるとそのまま肌へキスを落とした。

ちゅ、というリップ音が鳴ったかと思うと、次の瞬間僅かな痛みが肌を伝う。私の手の甲には、赤い、鬱血痕が咲いていた。

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李 雨月(プロフ) - 垣瀬さん» コメントありがとうございます。お仲間ですね〜!私も動物シリーズ大好きです(*´˘`*)♡ 私は初めて聴いた時から書きたくて仕方なかったです……笑。更新頑張りますので今後とも是非お付き合いくださいませ◎ (6月22日 19時) (レス) id: 2d25cdcdc2 (このIDを非表示/違反報告)
垣瀬(プロフ) - コメント失礼します!!動物シリーズほんっっと大好きです♡♡この曲のパロも出ないかなーって思ってました!🥺お体に気を付けて更新頑張ってください!🙇 (6月22日 7時) (レス) @page5 id: 644357a4d7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白雨 | 作成日時:2023年6月21日 15時

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