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溜めていた仕事だけではなく、何故かまだ期限が迫っていない分の仕事も終わらせたうらたを見て金髪の男は確信した。
これはガチだ、と。
「おいセンラ、見たか？」
「もちろん見ましたよ、まーしぃ。まさかこんな日が来るとはねぇ」
金髪の男────センラは、そう言って自身の手元にある書類に目を落とした。そこには彼が管理する子会社の先月の売上が記載されていた。
世間一般にはマフィアと呼ばれている彼らが所属する組織の日本支部には、組織の資金源となる日本企業がいくつかあった。日本は色々と厳重すぎて麻薬や拳銃などの持ち込みが難しかった為に資金源に悩み、結果普通に会社を作ったというのが全ての事の経緯である。
おかげで幹部である彼らの仕事は倍以上に増えたのだが、まぁ金回りは良くなったのでその辺は特に不満は無いらしい。
彼らがボスの今の妻が日本人であった事から数年前に突然日本に行くと言い出しやがったボスに着いてきて、早数年。会社は軌道に乗り、違法な手段を使わずとも資金調達はしっかりできている。
金を使えば動いてくれる腐りきった警察の上層部の人間とも繋がりができて、基本的な事は融通が効くようになって好き勝手できるようになったから─────
「(……あぁ、可哀想に。相手の女の子、この感じやとどう足掻いても逃げらへんなぁ……)」
なんて、センラは同情したような気持ちになった。まぁ相手の顔も名前も年齢も、なんも知らんねんけど。
そこまで考えて、不意にその女の子に興味が湧いた彼はうらたに写真はないのか、と聞いてみた。なんとなくうらたが気に入るような女の子の顔が気になったのだ。
きっと相当かわいいとか美人な女なのだろうと期待したが、うらたは明らかに嫌そうな顔をした。
「……あるけど見せない。だってもう俺のだし」
「えぇー！うらたんのケチ！」
「うるせぇ」
そう言って騒ぐセンラを一蹴したうらたは、さっさと立ち上がると仕事のノートパソコンを閉じてそれを部下に持たせてから自身は上着を羽織った。
え、もう帰るん？と驚いた顔をする紫髪の男。
センラも同じ反応だった。マジで明日空からミサイルでも降ってくるんじゃないの、と思った。
「んじゃ、俺3日くらい休むからあとよろしく。女は寂しがりだから、かわいがってやんねぇと拗ねるだろうし」
うわ、と再びドン引きしたような声を出した二人に背を向けたうらたは上機嫌に歩き出した。
─────同時刻、ソファでごろごろしながらテレビを付けてのんびりしていたAは、急に寒気を感じた。なんか嫌な予感がする。
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李 雨月(プロフ) - 垣瀬さん» コメントありがとうございます。お仲間ですね〜！私も動物シリーズ大好きです(*´˘`*)♡ 私は初めて聴いた時から書きたくて仕方なかったです……笑。更新頑張りますので今後とも是非お付き合いくださいませ◎ (6月22日 19時) (
レス) id: 2d25cdcdc2 (このIDを非表示/違反報告)
垣瀬(プロフ) - コメント失礼します！！動物シリーズほんっっと大好きです♡♡この曲のパロも出ないかなーって思ってました！🥺お体に気を付けて更新頑張ってください！🙇 (6月22日 7時) (レス) @page5 id: 644357a4d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白雨 | 作成日時：2023年6月21日 15時
