不良少女は道化師

第１５幕　悲劇の再会 ページ19

貴方side

依頼を受けた太宰さんと国木田さん。

扉の向こうで何やら話し込んでいる。

話の中で聞き覚えのある人の声がした。

❲ｷｨｨｨ❳

扉を開ければ見覚えのある背中。

(貴「父さん？」

太宰さんと国木田さんが此方を見る。

そして、依頼人であろう男が此方に振り返り、目を見開き

(父？「玲？」

もう２度と聞く筈のない声。

男が此方に歩み寄る。

俺は思わず後ずさる。









嫌だ




嫌だ




いやだ




いやだ
　


ｲﾔﾀﾞ




ｲﾔﾀﾞ





来るな



来るな



くるな



くるな


ｸﾙﾅ


ｸﾙﾅ




来ないで


来ないで
　

こないで


こないで



ｺﾅｲﾃﾞ


ｺﾅｲﾃﾞ









父さんを見る度に過去の記憶が鮮明に頭の中に流れ込んでくる。

思い出したくないのに......

記憶が.....嫌でも流れ込んでくる。

(父？「俺だ。忘れたのか？」



_________忘れるわけがない。


(父？「俺がお前に何時もあげていた愛情を忘れたのか？」


________愛情じゃない。貴方が”私”にくれたのは愛情じゃない。


(父？「俺がちゃんと”可愛がって”あげたろう？」



_________可愛がる？何それ...。遂に頭、可笑しくなっちゃた？









だって....






貴方は









____________”私”を閉じ込めてた癖に






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少女の瞳は恐怖の色に染まっていく。

第１５幕fin

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