無能さんはチーターです☆ (ページ29)

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本当の自分へページ29

コ&シャ「A～～！！！」

ひ「Aさんっ！！」

ゾ「Aっっっ！！」

ト「何処に居るん？！返事せぇっ！！」

広いこの城で、沢山の声が聞こえる筈なのに
しっかりと5人の声で聞こえた
嗚呼、ユズメさん、そう言う事だったんだ
そっか…うん。

"わたし"は…＿＿＿＿＿

no side

それから、とても速かった
外からも中からも攻められβ国は手も足も出なかった
そう、この戦争と言う争いはとても醜いのだ
大体、どちらかが崩れどちらかが生き残る
人間の欲だけで生まれた醜いもの…

だがその向こうには誰かの幸せが待っている
それが誰のものかなど、誰にも分かりはしないのだ

膝から崩れ落ち雨を落とす女
そこに駆け寄る男達
ここに居る14人は仲間なのだ

グ「A、何勝手な行動しとんねんっ…」

オ「お姉ちゃんが無事でよかっためぅ」

『いきなり我々国に入って、こんな事にさせて…っ。本当に、ごめん』

僕の所為だ、と今にも消え入りそうなか細い声で呟く
確かにこれはAの所為だ
だが、誰もAを責めようとはしなかった

鬱「…誰も、悪うないで」

チ「強いて言うならβ国やな」

ショ「Aさんも最後戦ってくれてたやないですか」

全員一言ずつ言葉を零す
それが自分だけに向けられているんだと
Aは少し心が温まる

ひ「俺等、もう仲間じゃん」

仲間
その言葉がやけにAの脳内にこだまする
直後涙が止まる

『僕は、皆の仲間には…なれない』

『だって…うぅっぁ……その仲間を殺しちゃったんだよ…？』

一人を除いて皆は目を見開き合わせる
でも一人はAに声をかける

エ「Aさん。私は分かってました。ですがこれを説明するのは私の役目じゃありません。しっかりとご自身の口で説明してください」

そう言ったエーミールは酷く優しい笑みを浮かべていた
そこでAは静かに、ぽつりと話し始める