無能さんはチーターです☆ (ページ15)

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裏の自分ページ15

you side

？「A、さん」

名前をよばれて、後ろを向く
そこに居たのは‘らっだぁ総統’だった
護衛兵も付けずにどうしたんだろう
普通、城下町に出る時にも付けるよね？

『らっだぁ様、どうされましたか？』

ら「如何して、この国に来たんですか？」

なんだ、そんな事か
もしかして、寝返りに来たと思ってるのかな？

『それは知人に会う為にですよ』

僕はあの人に忠誠を誓ってるからね
皆が如何思って居ようとも…

ら「そうですか。…ところでAさんは我々国で無能と呼ばれて居るそうですね。私からはそうはお見受け出来ませんが」

ほらね、やっぱり

『確かに私は無能、と呼ばれて居ります。無しかし、貴方の考えを見抜けない程の無能なさ(国に寝返る程忠誠心が薄くない)ので』

ら「っ！分かりました。お節介お掛けして申し訳ございません(我々はいつでも貴方を歓迎します)」

『ふふっ、では』

少し、面倒な事になりそうだ
それまでに、来てくれれば良いな

外道丸に跨がり、すっかりと暗くなった空を見上げる

こぽっこぽっ

沈んでいく

誰にも見つけられず(信用されず)

こぽっこぽっ

どんどん沈んでいく

誰からも救いの手を伸ばされずに
独り藻掻いて陸に上がる

独りだけで

まるで一匹狼

寂しいとは思わない

唯独り悲しい思いをするだけ
喜びも分かり合えず
幸せも知らない

でも、あの人を助けたいって思った
あの子に楽させたいって思った

僕は‘無能’じゃないって思った

もう、これで良いんだ
きっと僕は信用されないんだ
また、昔と同じになるんだ
仕方のない事

自業自得
無能
自己中心的
一匹狼
孤独

後悔は、してない
だって昔に戻るだけだから
辛くはない

あ、着いた