検索窓
今日:53 hit、昨日:0 hit、合計:880 hit

𝒩𝑜.27〜キス・キライ・スキ〜age27 ページ35

私もずっと調子が悪くて,あまり気を付けてあげられなかったけれど,そう言えば今日は朝から様子が可笑しかった。
花日「あのね,あのね。高尾が・・・・・・」
高尾?
?「はーなーびー,パス練習しよ!」
反対側のコートで,征兄さん達の邪魔にならないような所でウォーミングアップしていたまりんが手を振っている。
すると花日は,両方の掌で自分の顔をごしごし擦って立ち上がった。
花日「わかったー!」
後でね,と小声で囁いて走って行ってしまう。
咄嗟に誤魔化していたけれど,もしかして花日,今泣きそうだった・・・・・・?じゃあ,あの子がそこまで落ち込むような事を,高尾がしたって言うの?
咳が隣同士だから,私と桧山みたいにリコーダーのペア練習で喧嘩した?
確かに花日は,かなり高尾を警戒していたけれど・・・・・・。
そんな事を考えていたら,急にぎゅーっとお腹が痛くなって来た。立っていられなくなって,その場にしゃがみこんでしまう。
痛い痛い痛い・・・・・・。誰か,助けて・・・・・・。
最初に私のピンチに気付いたのは,花日だった。直ぐにまりんと四人の練習試合を観戦したはずのお姉ちゃんとさつきお姉ちゃんも駆け戻ってきて,四人で背中をさすってくれる。
結衣「ごめん・・・・・・。お腹,痛くて・・・・・・」
まりん「顔色悪いもん。・・・・・・あ。もしかして,アレ?大丈夫?」
察しのいいまりんに指摘されて,私はこっそり頷いた。
その頃,異変に気付いたクラスの女子が他にも数人集まって来ていた。
花日「ね,結衣ちゃん。先生に話して,休んだ方が良くない?」
花日がそう言うと,周りの女の子がそれに渋い顔をした。
女1「でも・・・・・・体育休むと,男子に揶揄われる(からかわれる)よね」
女2「そうだよ。男子ってすぐ生理生理って騒ぐから」
まりん「でもさー」
何か言い返そうとしたまりんを抑えて,私はよろよろ立ち上がった。
結衣「大丈夫・・・・・・」
花日「結衣ちゃん」
止めようとする花日の手を振り払って,目の前に転がるバスケットボールを掬い上げよう(すくいあげよう)とした。でもその瞬間,私は天地がひっくり返るような目眩に襲われて,体育館の床に倒れてしまった。
花日「結衣ちゃん!結衣ちゃん!!」
先生「どうしたの!?」
異変に気付いた先生が,試合を中断して走ってくる。
案の定,エイコー達が向こうで大騒ぎを始めている。
エイコー「やべー!救急車だーーーー!!」

𝒩𝑜.28〜キス・キライ・スキ〜age28→←𝒩𝑜.26〜キス・キライ・スキ〜age26



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (1 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:赤司蓮華 | 作者ホームページ:蓮華のホームページ?by赤司 そんなものはありませんby黒子 キセキの世代(−赤黒)「相...  
作成日時:2023年10月22日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。