17:心の中で生きている弱い自分 ページ18
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『......ふぅ』
目の前で山積みにされたマフィアの輩を見据えて一息つくと瞳は元に戻る。
ぐぐっと背伸びをしていると賢治から声をかけられた。
「ユリさーん、こいつら如何します?」
『あ、賢治君。
あー......窓から棄てちゃっていいよ』←
「はーい」←
賢治と与謝野が窓から気絶した構成員達をぽいぽいと投げ捨てる。
其れを唖然とした表情で見ていた敦にユリは『お帰り』と微笑んだ。
「あ、えっと......」
『あー、云わなくてもいいよ。分かるからね』
「え...?」
『あ、いや......ね。
実はアタシも敦みたいに一回此処を抜けようかと思ったことがあってねェ......』
『でも、引き止められちゃって。
此処は、良いところでしょう?
アタシも好きなの。.........あの人達じゃないからね』
「?其れって如何いう......」
「国木田くーん
僕そろそろ、"名探偵"の仕事にいかないと」
敦の言葉は乱歩の気の抜けた声で遮られた。
ユリは何かに気づくような仕草をする。
「名探偵?ああ。
例の殺人事件の応援ですか」
「そう。警察がね」乱歩は近くの机にひらりと乗った。その机はユリの物だった。
「世界最高の能力を持つこの名探偵の。
乱歩さんの助言が欲しいって、泣きついてきてさ」
「こいつに手伝わせます」
国木田は敦を指差しながら乱歩に机の上から「とりあえずおりてください」と云った。
隣でぽかん、としている敦を見て苦笑しながらユリは頭の中で、本当の弱い自分と会話を始めていた。
≪力、使うの初めてだったんじゃ......≫
『......仕方がなかったの。使うしか、方法は無かったんだから』
≪そう...。
むり、しないでね≫
___はいはい。
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syunra(プロフ) - はーいw頑張りますねー! (2017年5月22日 22時) (レス) id: 47a0da064c (このIDを非表示/違反報告)
紅茶アールグレイ - ウチもユリみたいに異世界旅したい。切実に。あっ変なこと書いてすいません。面白いです。更新頑張ってください。 (2017年5月22日 21時) (レス) id: 0f3022c873 (このIDを非表示/違反報告)
syunra(プロフ) - 申し訳ありません。また修正しました。ご迷惑をかけてしまい、申し訳ありません。 (2017年5月19日 16時) (レス) id: bc7e1d9e17 (このIDを非表示/違反報告)
syunra(プロフ) - ありがとうございますw (2017年5月16日 22時) (レス) id: 47a0da064c (このIDを非表示/違反報告)
紅茶アールグレイ - 丁寧なご説明ありがとうございます。分かりやすくまとめてくださりありがとうございます。これからも更新頑張ってください。 (2017年5月16日 22時) (レス) id: 0f3022c873 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ダーインスレイヴ | 作成日時:2017年4月13日 19時