バボちゃんの中の人系女子。

Episode 4 ページ4

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...緊張する。


今日は、全日本男子バレーの今季初公式練習試合らしい。

相手は、カナダ。

そして私のデビュー戦でもある。



ちなみに、女子バレーの方のバボちゃんはもう役目を終えたようで私にバトンタッチ。



「如月さーん、スタンバイ！」


『今行きます！』



不安だろうから、と和賀さんがマネージャーをしてくれるらしい。ありがたいです本当に。



「じゃーん。これが如月さんの体だ」


『おぉ...バボちゃん、よろしくね』


誰も中に入っていない、へにょ〜としたバボちゃんにとりあえず挨拶。



「じゃあ中に入るよ。無線ついてるから、緊急事態はそれ使って。冷房も中にあるから、熱中症はないと思うけど取れる時に水分とってね」


『わ、分かりました！』


中々ハイテクだな、バボちゃん。


「ほい、どーぞ」


『失礼します...』


いそいそと中に入る。

ジッパーが開いてる着ぐるみに入る体験は初めてだから落ち着かないけど、なんだか罪悪感。


「お！いーじゃん」


『そうですかね』


後ろからジッパーを上げてもらう。

...てか


『立てない...』


「意外と重いよね。よいしょ」



起こしてもらってなんとか立てた。

視界も良好。

涼しいし、意外と悪くないかも。





「今日はうろうろしてるだけでいいから。余裕があったら、柵とかに行ってファンの人と関わってみて」


『了解っす』


「じゃあ準備口いくよー。着いてきて」


『は、はい』


のっそのっそと歩く。

いやこれ走れないやん、歩きづらっ！


「なんか可愛いわー、如月バボ」


『えぇ...』



後で写真撮ろ、だって和賀さん。かわいいね。



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