不穏な気配 ページ1
自分を失いたくない、自分は自分のままで生きていきたい。
そう強く願った、あの宴の日から二年の月日が流れた。
ということで、当時８歳だった私は11歳、五条さんは19歳になった。
義兄がもうすぐ成人とか、なんだか不思議な気持ちになる。まあ、私はあと9年で、二回目の成人式を迎えるんだけどね。
前世の自分の成人式ってどうだったかな。もう覚えていないし思い出せない。もしかしたら成人式に、とんでもないことをやらかしたのかもしれない。
それなら、別に思い出さなくてもいいよね。というか前世の人生なんて、今の人生に関係ないし。あったらびっくりしちゃうわ。
まあそれは置いといて、五条さんは今年、高専を卒業する。
高専を卒業したら、五条さんが五条家の当主となるらしい。五条さんいわく、五条家の相伝の術式を持っているのが自分しかいないから、嫌でも五条さんが当主になるらしい。
産まれた時から自分の将来が決まっているなんて、なんか悲しい話だよね。
この二年で、五条さんの後輩の死、親友の離反、反転術式というすごく便利なものを習得、禪院家の術式を受け継ぐ男の子の保護、があった。
五条さんから聞いたことなんだけれど、ここまできたらもう何を言われても驚かないよね。
血まみれの五条さんに無気力になった五条さん、急に頑張りだした五条さん、なんか口調が改まってきた五条さんと、私はこの二年でたくさんの五条さんを見てきた。
五条さんはこの二年でかなり変わってきている。
人付き合いの仕方も変わって、一匹オオカミみたいだったのが悟りを開いた感じになっている。恐ろしいくらいの変わりようだ。
なにがあったのかは、私が聞いても教えてくれなかった。
私がそんなことを考えながら優雅にティータイム(お菓子を食べているだけ)をしていると、部屋のドアが叩かれた。
かなり早いノックなので、急ぎの用なのだろう。
私は手に持ったスナック菓子を机の上に起き、ドアへと走って向かった。
『こんにちは、なんでしょうか？』
「五条先輩の妹ですか？この部屋にいるということはそういうことですよね、早く来てください」
『え？』
私がドアを開けた先にいたのは、金髪を七三分けにした青年だった。五条さんのことを先輩と呼んでいるのだから、知り合いというか後輩なのだろう。
そんな普段は関わらない人から声がかかる。まさか、と不穏な考えが頭をよぎった。
この予想がどうか当たりませんようにと、願うばかりだった。
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ツバメ - 甚爾と(彼女?)妹と偶然出会って知り合いにもなって欲しいです (2022年2月8日 18時) (
レス) id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)
ツバメ - 面白いし五条さん妹愛ばかになりつつあると思うけどそれなりに仲良いと思います この子には凄く難しいかも知れませんが伏黒甚爾生存で彼をなんだかんだで助ける事出来ませんか？闘うのも有りですがやっぱり甚爾だけがいなくなってしまうのはﾀﾞﾒかもと思うのです (2022年2月8日 18時) (レス) id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)
善(プロフ) - 屑女また企んでそう (2022年2月3日 12時) (レス) @page26 id: e2382ac4cf (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - すっごい好きすっごいなんかもう好き(語彙力とは)、、、最初からここまで一気読みさせていただきました！1話1話の内容がとても面白くて、もっと読みたい！って思えました！！！更新を楽しみにしています。応援してます！！！ (2022年1月8日 20時) (レス) @page12 id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
善(プロフ) - 五条達に悪女こそが家族と洗脳の術を使い、夢主ちゃん見ず知らずの誰あんたみたいな術をにしておく (2021年12月31日 6時) (レス) id: e2382ac4cf (このIDを非表示/違反報告)
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