学校でタバコは吸わないで ページ2
金髪の人が、立ち尽くしている私の手首を強い力で引っぱった。
その人の背が高いから、体が少し浮いた。いや、ちょっとは気を使ってよ。こちとら11歳の少女ですけど？
金髪の人に文句を言いたいけれど、前だけを見てずんずんと歩いている(というかほぼ走っている)ので顔が見えないし話しかけられない。
青年が走っている方向は、危ないから来ないようにと先生から言われていた方向だった。待って、そっちは危ないから、先生が行っちゃダメって！
私は青年を止めようと、足に力を込めた。でも、足にうまく力が入らない。
結局、私は行ってはいけないと言われたところに、堂々と侵入することになった。
青年は私をある部屋まで連れてくると、私の手首をパッと離した。あまりに力を込められたので、手首に少し跡がついてしまった。うん、痛い。
私はまだ痛む手首をさすりながら、何の部屋なのかを確認した。
「保健室」……嫌な予感がする。
『どうして、私をここに連れてきたんですか？』
「先輩から言われたので。五条の妹を連れて来いと」
青年は表情を一切変えずにそう答えると、ドアをノックした。
そうしてからしばらくすると、誰かが部屋の内側からドアを開けた。
ドアを開けたのはショートカットの女性だった。口にはタバコをくわえている。
「なんだ、七海じゃん。先生かと思った。で、その子は？」
「先輩の言っていた、五条さんの妹ですよ」
「そ。で、この子が妹。ずいぶんと似てないね」
『義理の妹なので』
家入、と呼ばれた女性はこちらを見る。少ししゃがんで私の顔をじろじろと見ると、タバコを口から離した。
少女の前だから、タバコを自重するのだろうか。
「ま、入りなよ。五条がアホなことしたの、気になるでしょ」
『いや、とくには……』
「ぜーんせん性格ちがうじゃん。こりゃ自慢したくなる気持ちがわかるわ」
家入さんに招かれて、保健室の中に入った。つんとした消毒液のにおいが、鼻をかすめる。
家入さんは隅に置いてあったパイプ椅子を出し、パッとほこりをはらう。彼女はちょいちょいと外にいる青年を手招きしたが、彼は一礼してドアを閉めてしまった。
家入さんはキャスター付きの椅子に座り、パイプ椅子を指さした。タバコはいつの間にか、灰皿に入っている。
「ま、汚いけど座りなよ」
『さっきの男の人は……』
「七海建人。私と五条の後輩」
『ところで、あなたは……』
「家入硝子。五条の同期。五条A、どうして呼ばれたか分かってる？」
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ツバメ - 甚爾と(彼女?)妹と偶然出会って知り合いにもなって欲しいです (2022年2月8日 18時) (
レス) id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)
ツバメ - 面白いし五条さん妹愛ばかになりつつあると思うけどそれなりに仲良いと思います この子には凄く難しいかも知れませんが伏黒甚爾生存で彼をなんだかんだで助ける事出来ませんか？闘うのも有りですがやっぱり甚爾だけがいなくなってしまうのはﾀﾞﾒかもと思うのです (2022年2月8日 18時) (レス) id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)
善(プロフ) - 屑女また企んでそう (2022年2月3日 12時) (レス) @page26 id: e2382ac4cf (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - すっごい好きすっごいなんかもう好き(語彙力とは)、、、最初からここまで一気読みさせていただきました！1話1話の内容がとても面白くて、もっと読みたい！って思えました！！！更新を楽しみにしています。応援してます！！！ (2022年1月8日 20時) (レス) @page12 id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
善(プロフ) - 五条達に悪女こそが家族と洗脳の術を使い、夢主ちゃん見ず知らずの誰あんたみたいな術をにしておく (2021年12月31日 6時) (レス) id: e2382ac4cf (このIDを非表示/違反報告)
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