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「んじゃ、銃兎よろしく頼むわ」
「……分かりました」
「んないじけんなよ、用事終わったらすぐ来るっつってんだろ」
「別にいじけてないです。ただ……」
「ただ？」
「……なんでもないです。行ってらっしゃい」
「おぅ」
ガチャ、と扉が閉まり、左馬刻さんの足音が遠くなったのを確認して、私はその場に座り込んだ。
「やっぱりダメだよぉぉ……看病なんて無理だよぉぉぉ……!!」
生まれてこの方、まともな恋愛を一度もしたことが無い十八歳。
現役女子高生が、熱で荒くなった呼吸のせいでいつもの数百倍の大人の色気が漂ってる、あの銃兎さんの看病をするなんて……耐え難い……出来るわけが無い!!
というかそもそも、銃兎さんの家に入るのなんて初めてだし、銃兎さんの匂いが漂う空間そのものに慣れてなくて緊張してるのに、その上、二人きりだし、料理作って看病してあげるとか、無理だ!! 無理無理無理無理!!
扉の前で悶えていると、扉に白い光と共に自分のシルエットが映る。
後ろを振り返ると、ゴロゴロ、地に響く轟音。
「嘘でしょ……」
ザァザァと勢いよく降り出した雨。
もしかして、と窓の外を覗くと、銃兎さんのものと思われる洗濯物がいくつも干されていた。
「……なんでこんな時に限って雨降るんだよぉぉ!!」
慌てて洗濯物を取り込む。
物干し竿がどこにあるか分からなかったからとりあえず近くにあった椅子やらテーブルやらに引っ掛けられるだけ引っ掛けていく。
幸いほとんど濡れずに済んだみたいで、乾いているものがほとんどだった。
畳んだ方が良いかとも思ったが、極力見ないようにしたかったから、そのままにしておいた。
あぁもう既に記憶消したい。
黒多いなとか、たまに赤とか別に全然知りたくなかったし、ポケット付いてるんだとか、どうでもいいこと気がついちゃうし。
いや変態か？ まじで記憶消したい……
まだ洗濯物を取り込んだだけなのに、どっと疲れた。
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おたくちゃん - ｺﾞﾊｧ（吐血）最推し...尊い... (2021年5月7日 21時) (
レス) id: 210f23da0b (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - コメント失礼します。一気読みしてしまうくらい面白かったです。そして、めっちゃドキドキしました(*´ω｀)この物語、大好きです！ (2021年1月3日 20時) (レス) id: e7a52269e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月斗。 | 作成日時：2020年12月17日 7時
