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「じゃあ、店で待機させてるんで、用事とやらが終わったらすぐ来てくださいよ?」
「あぁ。すぐに済ませよう」
理鶯さんはそう言って車を出した。
全く、自由人しかいないな、ヨコハマ代表は。
店に戻ると店長が、銃兎さんに、と水をくれた。
あの日、バイト帰りに私があの事件に巻き込まれたことを店長はずっと気にしていたようで、今でも銃兎さんに会う度に「あの時はAちゃんを助けてくれて」ってお礼を言っている。
きっと店長からしたら、その時の恩返しのつもりなんだろう。
まぁ、だからといって、酔っぱらいの介抱のために店を使わせて、なんてお願いを聞き入れてしまうのは、如何なものかと思う。
いや、助かったけど。
「銃兎さん、お水ですよー」
「……A」
「はいはい、Aですよー何ですかー」
「……」
「……もー」
初めて名前を呼ばれた時は、恥ずかしいわ、慣れないわで一々顔を赤くしていたけど、あれから数ヶ月。
いい加減慣れてしまった。
最近では、仕事中であっても「A」って呼び捨てするようになって、それが密かに嬉しかったりむず痒かったりしてる。
「起きて銃兎さん、そのまま寝たら二日酔い酷くなるでしょー、とりあえずお水飲むだけでも、ね」
「Aぁぁ……」
「もー、これ酩酊通り越して泥酔でしょー、理鶯さーん」
「……パンケーキ」
「嘘でしょ……」
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おたくちゃん - ゴハァ(吐血)最推し...尊い... (2021年5月7日 21時) (レス) id: 210f23da0b (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - コメント失礼します。一気読みしてしまうくらい面白かったです。そして、めっちゃドキドキしました(*´ω`)この物語、大好きです! (2021年1月3日 20時) (レス) id: e7a52269e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月斗。 | 作成日時:2020年12月17日 7時