青空コントレイル

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「あの、私こんな身で本当によかったんでしょうか･･･」







タクシーから降りてトランクから自分の荷物と

私の荷物を下ろしてくれた田崎さんに聞く。








田崎「直人くんが良いって言ってんだからいいんじゃない？」







だからって、搭乗訓練で行き先が沖縄(しかも1泊)だなんて

ああ、帰ったらきっと山下さんに20倍扱かれるのよ･･･








それに、なんてったって･･･

こんな綺麗なお顔の全日空パイロット様と同じ

お高いホテル･･･







きっと、今日の宿代は私の初任給から天引き･･･








自分でお金出してこんなホテル泊まったことないもん･･･








慣れたようにチェックインする田崎さんと登坂さん。

あれ、社員証を見せてる？









登坂「ここ、うちの傘下だからね」








田崎「あ、今日空いてるみたいだから

Aちゃんの部屋ランクアップしてもらうね」








「えぇっ！！！」








田崎「ははは、心配しなくていいよ、

Aちゃんのホテル代はうちの会社が持つからね」








･･･なんだ、そうなのか。

来月生活していけるのか心配しちゃったよ･･･

じゃなくて！







「ありがとうございます！」








田崎「いいよ！いいよ！

うちの会社も羽田の空を担う若きエースに

投資したいんだよ〜甘えちゃいな〜」







登坂「敬浩さん、荷物だけ置きに行きましょ」







田崎「おう。あ、Aちゃんも荷物置いて着替えておいで。

せっかく沖縄の夜なんだから一緒にご飯食べよう」







田崎さん･･･

なんて良い人なんだろう。

登坂さんとエレベーターホールに向かう田崎さんを見送って

フロントでカードキーを受け取る。









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